株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士 
長山 宏

今回は、ティール組織が一般の組織と大きく異なる点について、3つのテーマで説明します。
経営や組織の常識を打ち破るものかもしれませんが、これからの会社のあり方を考える一助として捉えていただけると幸いです。

ティール組織は予算統制をしなくても回る?

予算統制をするのは、常識だといえます。時間をかけて予算を設定することで、全社がベクトルを合わせ、同じ方向に向かえますので、よい結果を出せます。人間の脳は、目的や目標を明確にすることで動きだします。誰もが納得できる目標を掲げることなくして、成功はありません。
そのように大事なことが、ティール組織では「無駄な時間」として行われず、各人の意欲に任せられます。そして、それでもうまくいくのです。なぜでしょうか。
その秘密は社風にあります。ティール組織では、誰もが全力で仕事に取り組める社風が形成されていますので、全力を出していないと落ち着かず、流れに引っ張られて自分も周りと同じようにやるのです。
そもそも、人は誰でも好きなことをやっていれば、時間を忘れてその対象に没頭します。仕事が没頭する対象になっているからできるのです。
このような状態になるためには、社会が抱えている問題を明確に定義し、それをその会社の事業で明確に解決できることを、社員の誰もが実感している必要があります。そして、自分が行っている仕事が、問題の解決に欠かすことができないものだと納得していなければなりません。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。