新年あけましておめでとうございます。昨年は、新型コロナウイルス一色の1年でした。今年に入っても、東京で一日に約2500人の感染者が出たり、英国・南アフリカ・ブラジルからの変異種が広まるなど、収束する兆しは見られません。予防対策を徹底してお過ごしください。
 今回のテーマは「変化に適応」です。コロナウイルスの影響を受け、早期退職者の募集などリストラが加速し、コモディティ化された人材はAI・RPAに淘汰される。そんな未来に拍車がかかる状況にあります。AIは指示をすれば、100%を作り上げます。しかし、AIには100%を120%にはできないという弱点があります。その20%を創出できるのが人です。そこで、「市場価値の高い人材」を目指すために『エッセンシャル思考─最少の時間で成果を最大にする』(グレッグ・マキューン著、かんき出版刊)をご紹介します。
 結論からお話しすると、「より少なく、しかしより良く」です。99%の無駄を捨て、1%の本質を選びとる思考、「選択と集中」です。
 エッセンシャル思考とは、先にしないことを決める「Only思考」です。「not・todoリスト」を作成して質の高いことにフォーカスし、本質を見極めます。インターネットで選択肢が増え、人は方向性を見失いがちです。そこで、「しないこと」を断捨離して残った部分をブラッシュアップする。これが本質です。
 私は一昨年から「不健康の断捨離」を始めました。1年半前から夜更かし、1年前から即席麺、7カ月前から喫煙、5カ月前から飲酒を断捨離しました。人生100年時代は健康あってこそです。ですから、週3回の有酸素運動、1日1リットルの天然水を飲む、週2回以上のサウナなど、健康に投資しています。
 そのほかに、紙での読書を断捨離し、いつでもどこでも耳から書籍やビジネス動画をインプットできるようにしました。これも全てを漫然とインプットするのではなく、「どこを聞かないか?」を選択しています。これにより、日常の会話にも無駄を省いて本質を活かすことができるようになりました。真の目的はアウトプット前提のインプットです。学んだことを「どう人に伝えるか?」「どうしたら伝わるか?」、日常会話やSNSでの発信など、日々取り組みを続けています。異なる知識・知見・刺激が入ること、そして時流の変化に慣れることで、昨日の自分より確実に成長していると実感しています。
 「能動的」に考えて仮説を立て、行動する。そんな人材が今後のコロナ禍でも生き残れる人材となるのではないでしょうか。時流に適応するには、「今の自分を変える」が最大の課題です。「自分が思うように他人を変えることはできない」。それは“課題の分離”の法則があるからです。この部分はアドラー心理学「嫌われる勇気」に付随するので、次回へ持ち越したいと思います(笑)。
 私は月に5冊ほどをインプットしていますが、頭でっかちになり、行動できないのが一番よくありません。「体験すること/行動すること」が重要です。今の時代は「何がしたい」よりも「何ができるか」「誰が言うか」「誰と働きたいか」が重要視されます。レアカードになる人材に向け、今後も自己研鑽に励みます。
 皆様もお忙しい時期に入りますが、どうかお体には気をつけてお過ごしください。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

刀祢文秋(営業企画部)

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