内閣府の政策サイトに掲載されている「ムーンショット型研究開発制度」をご存じでしょうか。私は知りませんでした。ご存じなかった方は、「内閣府 ムーンショット」で検索してみてください。
 「ムーンショット」の語源は、米国のアポロ計画におけるジョン・F・ケネディ大統領の「1960年代が終わる前に月面に人類を着陸させ、無事に地球に帰還させる」という言葉とされ、転じてムーンショットは、未来社会を展望し、困難な、あるいは莫大な費用がかかるものの、実現すれば大きなインパクトをもたらす壮大な目標や挑戦を意味する言葉として使われるようになったとのことです。
 詳しくは内閣府のサイト(https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/index.html)をご覧いただきたいと思いますが、簡単にいうと、2050年までに社会、環境、経済の領域で人々が幸福で豊かな暮らしを実現させるというもので、「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」「2050年までに、超早期に疾患の予測・予防をすることができる社会を実現」「2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現」「2050年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」「2050年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出」「2050年までに、経済・産業・安全保障を飛躍的に発展させる誤り耐性型汎用量子コンピュータを実現」「2040年までに、主要な疾患を予防・克服し100歳まで健康不安なく人生を楽しむためのサステイナブルな医療・介護システムを実現」など、大きく7つの目標が挙げられています。
 今、コロナ禍における急激な時代の変化の中にいると、30年後の実現というのはあながち無理ではないのではと思ってしまいます。私はその30年後に存在しているか分かりませんが(笑)。
 話は少し変わりますが、オンラインの勉強会ではテーマに沿った情報が中心となり、当然ながらこのような情報は得られませんでした。しかし、その後のオンライン懇親会(Zoom飲み)では、勉強会のテーマからいろいろな話題に話が広がり始め、その結果このような情報が得られたことで、本当に参加してよかったと感じました。オンラインといえども、インフォーマルな場だからこそ得られる情報があると再認識しました。
 これからは当社も含め、社会全体がリモートワークやオンラインでの会議や勉強会など、非対面でのコミュニケーションが主流になっていくと思います。でも、社内でも社外でも「雑談」は大切な情報源であり、アイデアが広がる「場」なのですね。こういうことも忘れないようにして、ポストコロナ時代を突き進んでいきたいと思っています。

株式会社実務経営サービス
代表取締役社長 板垣 誠

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