新年明けましておめでとうございます。
昨年は、会員各位、法人会員の皆様には大変お世話になりました。また、恒例となった「会計事務所サミット」もおかげさまをもちまして成功裏に終わりましたこと、本誌面を借りまして厚く御礼申し上げます。
さて、2022年も、2020年、2021年に続きコロナとの葛藤の一年でした。しかし、一部を除いて世界は間違いなく、ウィズコロナの時代を迎えています。欧米諸国ではマスク姿は皆無となっています。しかし、ウクライナ、安全保障、インフレ、為替、エネルギー等々、多くの課題を抱えての2023年の幕開けとなりました。
そして、いよいよ本年10月からは消費税のインボイス制度(適格請求書等保存方式)がスタートします。どのような形でスタートするにしても、経理部門にはかなりの負荷が生じることが予想されます。
制度導入後は、仕入れ先の業者から受け取ったインボイス(適格請求書)の保存が仕入れ税額控除の要件となります。課税事業者は、取引先から請求書を受け取るたびに、適格請求書とそれ以外の請求書との仕訳作業が生じます。さらに適格請求書に記載の税額を本体価格から区分けして「10%」と軽減税率「8%」に整理し、誤りや偽造がないかを確認する手間が生じることも十分に考えられます。
恐らく中小、零細企業になればなるほど、そこに生じる負荷はかなりのものになるはずです。まさに顧問税理士、顧問会計事務所の出番となります。インボイス制度がスタートする10月までの間に、顧問先企業に対するしっかりとした指導の仕組み、支援対策を事務所のなかで構築することが必然となるはずです。
いつも申し上げていますが、税金の計算、記帳代行、申告業務、のどれも会計事務所にとって重要な仕事であることは間違いありません。しかし、税の制度が大きく変わるときこそ、顧問会計事務所がより分かりやすく、迅速に対応することが求められているはずです。対応の早さ、分かりやすさ、親身になっての指導、これこそがお役立ちの大きな付加価値となるはずです。
会員各位におかれましては、ぜひ本年を会計事務所の新しい価値創造元年とされることを期待申し上げます。
微力ではございますが、「実務経営サービス」「実務経営研究会」、および幾多の「分科会」がまさに一体となって、全国の会計事務所の皆様と顧問先企業様の明るい未来のために、さらに尽力、邁進する所存です。
2023年が変革のための大きな礎の年となることを祈念申し上げます。
本年もよろしくお願い申し上げます。

株式会社実務経営サービス 代表取締役会長
実務経営研究会 事務局長
中井 誠

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