東京2020オリンピック競技大会は、8月8日の夜に閉会式となり、17日間の熱い戦いを終えました。事前にはいろいろとネガティブな話が多かったようですが、いざ始まってみれば、多くの日本人も、世界中でオリンピックを観戦している人たちも、アスリートの活躍に胸躍らせたことと思います。
 そのようななか、日本国内では新型コロナウイルスの感染が爆発的に広がり、日本と参加した世界各国は、選手に対して厳しい行動管理を課すことで、安心と安全を確保しながら最大限のパフォーマンスを発揮してもらうことに苦慮した大会だったと思います。
 感動も大きかったですが、そこに至るまでの選手一人ひとりの研鑽や努力、それを支えてきたスタッフさんたちの並々ならぬ覚悟とサポート精神には、敬意を払わずにはいられませんでした。
 これからまだパラリンピックも控えています。新たな大会の運営と、世界中に猛威を振るうコロナ対策とのバランスをいかに調整していくのか、国や東京都、地方自治体の覚悟も大いに問われるところです。
 ところで、この宴には莫大な費用がかかっています。コロナ禍の対策にも、天文学的な予算が注ぎ込まれています。私ども実務経営研究会の会員先生方のお客様である中小企業の皆さんにも、大変多くの補助金、助成金、各金融機関からの制度融資が提供されています。
 これによって、昨年1年間の中小企業の倒産件数は、しっかり抑えられてきました。しかし、あと1年もすれば、補助金、助成金以外の借り入れは返済がスタートすることになります。ここからが、本当の意味で顧問先である中小企業を支えていくための、会計事務所の支援力が問われてくるところでしょう。
 税務、会計、申告はもちろん、会計事務所の重要な仕事です。しかし、時代の変化とともに会計事務所の果たす役割は変わってきているはずです。中小企業の血液ともいえるお金に関するアドバイスは、会計事務所の支援業務として必要不可欠なものになりつつあります。
 宴の後始末は、膨大な時間と大きな知恵によって解決されていくはずです。
 私ども実務経営サービス、実務経営研究会、実務経営ニュースは、これからも会員事務所の皆様に、課題解決のための情報と知恵をご提供し続ける所存です。
 これからも実務経営グループに対するご指導、ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

株式会社実務経営サービス 代表取締役会長
中井 誠

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