エフピーステージ株式会社 代表取締役 五島 聡

はじめに

実務経営ニュースに寄稿を始めて今回が12回目、最終回です。寄稿の目的は1人でも多くの税理士に変わってもらうことです。これまで、

  • 第1回 日本経済を支える中小企業が危ない(中小企業が抱える財務問題と事業承継問題)
  • 第2回 節税税理士問題
  • 第3回 大事な決算書(意思をもってつくる経営支援)
  • 第4回 実態貸借対照表
  • 第5回 実態損益計算書
  • 第6回 新型コロナショックを転機に経営を変革
  • 第7回 現金損益®
  • 第8回 企業価値棄損原因は2つ、赤字と金の使い方の間違い
  • 第9回 財務経営
  • 第10回 意志経営
  • 第11回 財務経営の本質

以上の11のテーマについてお伝えしてきました。そして、今回のテーマは「日本経済の屋台骨を支える中小企業が弱くて継続できない」です。

なぜ中小企業は継続できないのか

コロナ禍の影響もあり、中小企業の赤字比率が急増しています。自己資本の少ない会社はつぶれ、2020年度の倒産推計が1万社、廃業推計は5万社という予測が出ています。現状3%の失業率が増加して明るい未来を描けず、自殺者が急増するという警戒感もいわれています。
中小企業庁の調査によると、2025年に70歳を迎える社長が245万人にのぼり、廃業予定率は7割、雇用喪失は650万人、その結果としての経済損失は22兆円に達するそうです。
なぜ中小企業は弱くて継続できないのでしょうか。それは「中小企業支援者がいないから」です。

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