株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏

前回は導入編として、ティール組織の概要について説明したほか、組織の歴史的変遷について解説しました。今回は、ティール組織の特徴を述べます。
ティール組織は、経営コンサルタントのフレデリック・ラルーさんが提唱した概念です。この概念が生まれた背景には、同氏が経営コンサルティングの仕事のなかで感じていた問題意識があります。
ラルーさんは、自分の顧客企業の多くが、経営者も社員も幸せではない状況に陥っていることに問題を感じていました。そして、「誰もが幸せを感じられる組織は、実際にあるのだろうか」という疑問を抱きました。
そこで、口コミを頼りに会社を探していったところ、誰もが幸せを感じられる組織は実際にあり、それらは同じような特徴を有していました。
ラルーさんは、そのような組織を「ティール組織」と名付けて、特徴やつくり方をまとめた本を上梓しました。それが、世界的ベストセラーになった「ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現」(英知出版、2018年)です。
今回は、ティール組織が有する3つの特徴を説明します。

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