エフピーステージ株式会社 代表取締役 五島 聡

「日本経済の屋台骨を支える中小企業を強くすること」を目的に、実務経営ニュースの誌上を借りた連載も10回目です。その内容は、

  • 第1回 日本経済を支える中小企業が危ない(中小企業が抱える財務問題と事業承継問題)
  • 第2回 節税税理士問題
  • 第3回 大事な決算書(意思をもってつくる経営支援)
  • 第4回 実態貸借対照表
  • 第5回 実態損益計算書
  • 第6回 新型コロナショックを転機に経営を変革
  • 第7回 現金損益®
  • 第8回 企業価値棄損原因は2つ、赤字と金の使い方の間違い
  • 第9回 財務経営

などです。

「意志を持つ経営」が企業を強くする

日本経済の屋台骨を支える中小企業を強くするために、実務経営ニュースの誌面を借りて10回目の寄稿です。今回のテーマは「意志経営」。
コロナ禍のなか、赤字で苦しむ中小企業が多くあります。2020年度倒産企業は推計1万社、廃業社の推計は5万社とのことで、7カ月間での増加失業者数は87万人。中小企業が苦しんでいる状況が表れています。しかし赤字企業ばかりではありません。
コロナ禍で苦しむ業界のひとつに自動車業界がありますが、世界中の自動車メーカーが大きな赤字で苦しむなか、トヨタは7000億円の黒字決算予測を発表しました。その自動車業界への部品メーカー大手であるデンソーは第1四半期決算で赤字に対して、同じく日本電産は減収増益四半期決算を行います。
減収増益に関して考察してみましょう。売上が減少すれば、粗利益率が同じであれば粗利益は減少し、固定費が同じであれば減収します。減収増益というのは何らかの意思が働かないと、そうはならないのです。
日本電産はリーマンショック時に大幅な業績不振に陥り、そのときに二度とこんな思いはしたくないと強く思い定め、売上半減でも赤字にしない経営を模索し、全従業員の協力を得て、具体的に売上半減でも赤字にしない経営手段を持ち、その手段を実践した結果が「減収増益」を実現したといえるでしょう。
中小企業を強くするには、こうした「意志を持つ経営」が大事であると具体的に教える必要があります。知らないとできないからです。意識しないと行動には至りません。経営計画を立てることも大事ですが、それが絵に描いた餅にならないようにするには、経営者が「意志を持った経営」を行うことが重要です。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。