株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏

前号まで5回にわたり解説してきた「経営の原理・原則」も、6回目の今回が最終回となります。最終回では、行動に関する原則について解説します。すぐに応用できる実践的な内容となっていますので、ぜひお楽しみください。

行動に関する原則

貢献先行の原則

私たちは成果を焦るあまり、「買ってください」とすぐに注文を取りに行きがちです。しかし、物欲しげに「くれくれ」という態度でお客様に向かっていったら、嫌な顔をされ、「間に合っています」と断られてしまいます。
売りつけられることが好きな人はいません。自分が欲しいと思わないかぎり、営業に会いたくはないのです。
一方で、お客様のことを第一に考え、ためになる情報を提供したり、提案をしたり、問題解決をしたりするなど、先に十分貢献していれば、状況は変わってきます。信頼関係が形成され、ニーズ・期待が顕在化し、引き合いを頂くことができて、成約につながる確率が高くなります。
仕事の順序はまず貢献から。自分がお客様に何をして差し上げられるかを考えて、行動することが重要です。

言行一致の原則

人は見ています。言行不一致だと、周りから「言っていることと、やっていることが違うではないか」と思われてしまいます。その結果、何かを頼んだり指示したりしても、言行不一致の人の言うことは聞いてもらえません。
このことを、リーダーは特に肝に銘ずる必要があります。自分の立場が上になり、多くの人に影響力を及ぼすようになればなるほど、自分の言動に気をつけなければなりません。自分の言動を、人はどのように受け止め、どのような影響があるのかを考えながら行動しましょう。
信用してよい人かどうかの判断を、言行一致かどうかに置いている人がいますが、卓見だと思います。

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