レッドスターコンサルティング株式会社(東京都港区)代表取締役で税理士の大野 晃氏(写真)は、会計人の枠にとらわれない多様な活動で知られている。大野氏の活動は経営コンサルティングのみならず、YouTubeをはじめとするさまざまなSNSでの発信のほか、専門性の高いビジネス研究会を数多くプロデュースするなど多岐にわたる。その大野氏が提唱するのが、「人生100年時代の税理士2・0構想」である。平均寿命が延び、誰もが100歳まで生きる可能性がある一方で、政治も経済も文化もめまぐるしく変化を続けている。そのようななか、会計人は何を指標に生きていけばよいのだろうか。本稿では大野氏に、人生100年時代の税理士の生き方について伺った。(写真撮影 市川法子)
人生100年時代に必要な「活力資産」
―― レッドスターコンサルティング株式会社の大野 晃先生は経営コンサルタントであり、ビジネスプロデューサーとしても活動されています。
本日は大野先生が掲げている「人生100年時代の税理士2・0構想」についてお話を伺います。
「実務経営ニュース」ではこれまでに大野先生を複数回にわたって取材していますが、あらためて経歴をご紹介ください。
大野 税理士試験に合格した後、池袋の20人規模の会計事務所で修業し、父の税理士事務所で働き始めたのですが、父の事務所スタイルに馴染(なじ)めませんでした。そこで私は完全独立採算の社内ベンチャーとして、飲食店開業支援の事業を立ち上げました。私はこの事業部門を引き連れて独立し、さらに平成30年にはM&Aでサン共同税理士法人と経営統合しました。その後、レッドスターコンサルティングを創業し、税理士としてよりも起業家として活動しています。
私にとってレッドスターコンサルティングは第2創業ですから、自分らしく自由に生きることがテーマになっています。そのテーマにのっとり、さまざまなプロジェクトを立ち上げてきました。その時々で意識はしていなかったのですが、振り返ってみるとそれらのプロジェクトの点が線でつながったのです。