細村久枝社会保険労務士事務所 細村久枝
あと2カ月で、開業して丸15年となります。
今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、通常業務のほかに雇用調整助成金申請、労働保険料の申告、社会保険の算定で、全然仕事が終わりません。社労士でもバリバリやっている方は仕事が終わらない毎日を過ごしていらっしゃるのではないでしょうか。
社会保険労務士を取得しようと思ったキッカケ
私がこの資格を取るキッカケとなったのは、今はなき山一證券の自主廃業を目の前で見たことです。
親からは、「短大まで行かせたのだから、安心できる大手に入りなさい」と口酸っぱく言われていました。短大を卒業して、とある証券会社に入社し、証券事務の仕事に従事しました。入社当時は、稼ぐ証券マンと社内恋愛して、寿退社しようと甘い考えもあったりしました。
実際大手といわれる証券会社で、労働条件はよかったものの、人間関係が大変、大変。女性が多い職場だったせいか、女性同士の足の引っ張り合い、ひがみ、裏でこそこそ悪口を言い合う……等々、仕事より人間関係に気を使う毎日で、とにかく大変でした。もちろん、稼ぐ証券マンとの恋愛なんて全くなくて、皆さん既婚者ばかり。微妙な独身男性しかいませんでしたので、社内恋愛なんて、入社して一瞬で夢となり終わりました。
そのようななかにあっても、仕事上、金融商品を通して、税金のことなど分からないことも多く、理解したいと思っていたときにFPを知り、通信で勉強してAFPを取得しました。
ちょうどその頃、長銀の破綻、山一證券の自主廃業を横目に仕事をしながら、やはり手に職を持ちたいと、資格を探していました。高校は商業高校で簿記ができたので税理士も考えましたが、5科目は無理と速攻断念。であれば、あと40年は働くのだから、働く環境について知っておきたいと、社労士を目指すことにしたのです。
資格を取るのはなかなか大変でした。20代でしたし、通学で資格取得を目指すとなると、いろいろなお誘いや誘惑に負けて、申し込みをしたのに受験しない年もあったりしました。その間に、今の主人と結婚したり、引っ越ししたりといろいろありましたが、なんとか目標の30歳前に資格を取得することができました。