株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士 
長山 宏

この連載では、「経営の原理・原則」についてご説明します。
「経営の原理・原則」とは、経営とはどのようなものなのか、私がクライアントに指導をするためにまとめたものです。これを一通り理解していただくと、経営とはどのようなものなのか、その背景にある要因とは何なのかを理解することができます。そして、成長に向けた筋道を見いだせるようになります。
読者の皆さんも、経営の全体像をつかむために、「経営の原理・原則」をぜひ活用してみてください。
今回の内容は量が多いので、概要だけを6回にわたってご説明します。
それではよろしくお願いします。

経営の原理・原則

まず「経営」の定義ですが、「事業目的を達成するために、経営資源であるヒト・モノ・カネ・情報を有効活用し、利益の出る仕組みをつくりながら、環境に適応し続けること」と考えています。
人間の顔が一人ひとり違うように、会社も一社ごとに特徴が異なり、どのような会社にも通用する経営方法は存在しません。会社の置かれた状況やレベルにより、成長のために必要な方法は変わってきます。
その一方で、宇宙の原理や原則に当てはめて考えてみると、セオリーにあたるものは明らかに存在します。ですから、そのような原理・原則に立脚し、会社の状況に応じて「何をどこまでやるか」の適切な判断をすればよいのです。
経営に関する原理・原則を理解し、成長のロードマップを示し、各企業が自分の状況に応じて打つ手が決められる状態をつくることで、事業目的が実現できると考えています。

原理について

経営の原理を理解するためには、経営そのもの、最も大切な経営資源である人間、そして企業が存在し、適応するべき環境について理解する必要があります。
つまり、「経営の原理」「人間の原理」「環境の原理」の3つを理解しなければなりません。

原理の体系

原理の体系を整理すると、次のようになります。

経営の原理

1.トップ絶対の原理
2.顧客創造の原理
3.自己組織化の原理
4.意識と業績連動の原理
5.正規分布の原理

人間の原理

1.幸せ追求の原理
2.自己選択の原理
3.パラダイムの原理
4.欲求段階の原理
5.想いの実現の原理

環境の原理

1.空の原理
2.心と環境一体の原理
3.関係性の原理
4.相似形の原理
5.異種同形の原理

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