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新型ウイルスで見込んだ案件がなくなったなどピンチに使える助成金(2020年3月6日)

新型コロナウイルスの影響が経済にも

 新型コロナウイルスの影響が経済にも出始めています。各地のイベントが中止され、中国からの団体客キャンセルにより破産する宿泊施設も出てきました。コロナウイルスによる経済悪化を支援するために急きょ拡充された助成金があります。

雇用調整助成金とは

 景気変動や産業構造の変化などに伴って売上が落ちた、見込んでいた案件がなくなり仕事がなくなってしまったというときに、休業および教育訓練または出向を行って労働者の雇用の維持を図る場合に助成金が支給されます(助成率は大企業1/2、中小企業2/3。助成額は対象労働者1人につき日額8330円上限)。まさにコロナウイルスの影響が出てきた今のような時に使える助成金です(最新の情報については、「補足と解説」をご参照ください)。

雇用調整助成金の受給条件は

①最近3カ月の生産量、売上高などが前年同期と比べて10%以上減少していること
②最近3カ月間の雇用保険対象の人数および派遣労働者の人数が前年の同じ時期と比べて大きく増えていないこと(大企業の場合は5%を超えてかつ6人以上、中小企業の場合は10%を超えてかつ4人以上増加していないこと)
③実施する休業等および出向が労使で話し合い協定として作成し実施されたものであること(会社からの一方的な実施は不可)
④雇用調整助成金または中小企業緊急雇用安定助成金の支給を受けたことがある場合は前回受給から1年以上経っていること

コロナウイルスの特例

 日本・中国間の人の往来の急減により影響を受ける企業で、中国(人)関係の売上高や客数、件数が全売上高の10%以上を占めている場合に特例が適用されます。
①通常計画は事前提出しなければならないが、休業等計画届の事後提出ができる(令和2年1月24日から令和2年3月31日まで)
②生産指標の確認対象期間を3カ月から1カ月に短縮する
③最近3カ月の雇用指標が対前年比で増加していても助成対象とする
④事業所設置後1年未満の事業主についても助成対象とする
 中国との関連性を表現しにくい業種もあるので、さらなる拡充を予定しているようです。
(補足と解説は次ページ)

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