関内会計 岩崎智彦税理士事務所 代表税理士/株式会社関内会計 代表取締役 岩崎智彦
関内会計 岩崎智彦税理士事務所(神奈川県横浜市)は、開業8年で職員12名、顧問先200件の中堅会計事務所である。代表税理士の岩崎智彦氏(写真)は、当たり前のことを地道に続けることで事務所を成長させてきた。その独特の取り組みのひとつが、所内に職員数と顧問先数が10倍規模の組織図が張られ、図と同じく3つの課が設けられていることだ。こうした明確な目標設定がスタッフのモチベーションを高め、事務所の成長を支えている。岩崎氏は、この目標を達成することで、社員のため、お客様のため、社会のための会計事務所が実現すると言う。岩崎氏に、独自の経営哲学や職員育成手法などについて伺った。(写真撮影 市川法子)
経営者の気持ちを理解するため独立開業
―― 神奈川県横浜市の関内会計 岩崎智彦税理士事務所は、認定経営革新等支援機関であり、経営者の相談役として中小企業支援に取り組んでいます。本日は、代表税理士の岩崎智彦先生に、事務所の経営戦略や理念についてお話を伺います。
まずは、事務所の概要から紹介していただけますか。
岩崎 当事務所は、この関内地区で開業して8年になります。職員数は私を含めて12名、顧問先ゼロからスタートし、現在は法人、個人合わせて200弱です。
―― 岩崎先生が税理士を目指された理由を教えてください。
岩崎 よくある話だと思いますが、大学時代、安定志向の人生に対して疑問を抱いたことがきっかけです。ただ漠然と、「大企業のサラリーマンでは面白くない。とにかく社長になろう」と思っていました。
そのようななか、税理士事務所では若手職員も仕事で中小企業の社長に会えるという話を耳にし、これだとひらめきました。社長を目指すなら、まず現役の社長の話を聞くべきだと思ったのです。それがこの世界に入った理由です。
―― 社長という漠然とした目標から、会計事務所の所長という具体的な目標に切り替えたのですか。
岩崎 いえ。入所した時点では、税理士になるつもりはありませんでした。ところが、日々の業務が多忙を極め、社長という目標をしばらく脇に置かざるを得ませんでした。
気付くと30歳を過ぎ、仕事に対する自信がついただけでなく、「自分ならもっとできる」という自負も生まれました。そこで、税理士として独立する決意を固めたのです。
それからは、日々の業務をこなしながら寸暇を惜しんで勉強を続け、4年で資格を取りました。