沖田不動産鑑定士・税理士事務所 代表 不動産鑑定士・税理士 沖田豊明

沖田不動産鑑定士・税理士事務所(埼玉県川口市)は、資産税に特化した会計事務所として知られている。しかし、平成11年の開業から10年ほどは、「資産税案件はメインの業務ではなかった」と代表の沖田豊明氏は言う。沖田氏の前職が不動産会社だったことから、不動産鑑定の業務が中核となっていた。ところが、沖田氏は不動産鑑定から、そのノウハウを活用して相続税に注力することを決意する。なぜ、このような決断をしたのだろうか。本稿では、沖田不動産鑑定士・税理士事務所のこれまでの歩みや、新たに注力する信託業務についてお話を伺った。(写真撮影 市川法子)

税理士が会計事務所から不動産会社へ転職

―― 沖田不動産鑑定士・税理士事務所は、資産税に特化した会計事務所として知られています。本日は代表の沖田豊明氏に、事務所の歩みについてお話を伺います。

まずは沖田先生の経歴についてお聞かせください。

沖田 私が事務所を開業したのは、平成11年の1月1日です。当時は39歳でした。今年は創業から21年目となります。
税理士を志したのは学生の頃でした。ですから、経済に関連した大学へ進学し、在学中から勉強を始めました。ただ、大学生時代に全ての科目に合格することはできず、卒業後は就職せずに専門学校に通いました。専門学校には3年弱通い、4科目合格したときに会計事務所で働き始めることにしました。その会計事務所で働きながら、26歳で最後の科目に合格しました。
私は当時から独立志向でしたので、自身のキャリアを差別化するために、何か特徴を身に付けたいと思いました。そこで、将来的に2つの選択肢を考えたのです。

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