フランクリン・プランナー・ジャパン株式会社

役割間のバランスを認識していないと特定の役割に熱中しすぎて、他の役割を無視し信頼を失いかねません。自分の役割を認識する時間を設け、その役割に対する責務を果たして信頼を勝ち取るためのタイム・マネジメントを紹介します。

Q

どんな場合でも周りから信頼されて問題解決にあたる先輩がいます。先輩と同じように、常々ここ一番で信頼される人になりたいと考えています。どんな点に気をつけたらいいのでしょうか?

  A

スティーブン・R・コヴィー博士は、「第8の習慣 『効果性』から『偉大さへ』」(キングベアー出版)で、リーダーはチームメンバーに対し、「4つの側面(肉体、精神、知性、社会・情緒)」全てにおいてニーズを持つ存在だと述べ、そのパラダイムを「全人格型パラダイム」と呼んでいます。
チームメンバーの「人」としての側面を尊重し、個々の才能、情熱、能力を最大限に発揮するよう力を尽くすのは、リーダーとして極めて重要な役割といえるでしょう。「私が人材を募集し、雇い、訓練し、マネジメントし、評価します」という考え方とはまったく異なる考え方といえるでしょう。
人材は機械や物ではありません。交換部品のように扱ってはならないのです。人は誰でも、肉体、精神、知性、社会・情緒という「4つの側面」を持っており、その全ての側面を見て接する必要があります。あなたが、チームメンバーが持つ4つの側面のひとつでも無視すれば、彼らを「物」に変えてしまいます。
人を物として扱い、管理する。そのようなパラダイムのリーダーが率いるチームはどうなるでしょうか。情緒的、精神的な側面をないがしろにされているチームメンバーは心身ともに疲弊し、摩耗し、やがては離職していくのではないでしょうか。
それに対して、優れたリーダーやマネージャーは、部下の再新再生を促します。部下の持つ4つの側面が全て必要であることを深く理解しているので、彼らが潜在能力を磨き、十分にその力を発揮できる環境をつくることで、皆でよい成果を達成しようと努めるのです。

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