瀧 俊雄
株式会社マネーフォワード取締役 兼 マネーフォワードFintech研究所長。慶應義塾大学経済学部卒。野村證券株式会社を経て、株式会社マネーフォワードの設立に参画。経済産業省「産業・金融・IT融合に関する研究会」に参加。金融庁「フィンテック・ベンチャーに関する有識者会議」メンバー。
最近、イヤホンが手放せません。アップル社やソニーから、ノイズキャンセリング機能のあるワイヤレス型イヤホンが相次いで発売されたことをきっかけに、ひょっとするとこれからビジネス常識のレベルが一段上がるかもしれないと思っています。そうしたイヤホンで聴くことになるのは、音楽ではなく、本になります。
最近、完読できたビジネス書のことを思い出してみてください。それは「難しい!」といえる本でしたでしょうか? どちらかというと、ご自身の専門に近いものや、何らかご自身の世界観を裏付けるようなタイプのものではないでしょうか? 私のとても主観的な意見ですが、本屋さんで平積みになる本のトレンドはいろいろあるものの、実際に最後まで読み通されるベストセラーは、どうしても自身の意見への確証バイアスがかかっていたり、非常に平易に書かれていて読み通せることを目的にしているものが多いように感じます。ただ、その場合には読み通せたという満足のほうが、実際に得られて応用できた知恵よりも大きいのかもしれないという、ふとした後悔も残る気がします。
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