8期連続の増収増益を目指す老舗会計システムベンダーが掲げる2019年の展望「原点回帰」で会計事務所の発展に貢献するミロク情報サービス
株式会社ミロク情報サービス 代表取締役社長 是枝周樹
株式会社ミロク情報サービス(東京都新宿区)は、中小企業から中堅・大企業まで、幅広い層の企業を対象とした業務システムを提供している老舗ベンダーである。同社が昨年発表した2019年3月期の連結業績予想は、売上高306億円、経常利益50億円に達し、8期連続の増収増益である。そんなミロク情報サービスが2019年を迎えるにあたり掲げたのが「原点回帰」というキーワードである。同社の原点とは、会計システムを通じて、中小企業の決算業務を支援することである。この原点に立ち返り、会計事務所がより高度な顧問先支援サービスを実現できるようなシステムをリリースする方針が打ち出されている。今回の取材では、ミロク情報サービス代表取締役社長の是枝周樹氏(写真)に、同社の事業展開や今後の展望について伺った。
会計事務所とともに発展するミロク情報サービス
―― 本日はミロク情報サービス(以下、MJS)の是枝社長にお話を伺います。
今期の通期での業績予想では売上高306億円、経常利益は50億円と8期連続の増収増益を見込まれています。この好調の要因はどこにあるとお考えでしょうか。
是枝 過去からの積み重ねが大きいと考えています。
当社はかつて、会計事務所や企業などのお客様に会計専用機を販売し、導入していただく段階で、大きな利益を上げるビジネスモデルでした。
現在は、当社のシステムを導入してくださっているお客様から保守料などを頂く代わりに、手厚いサービスを提供するストック型のビジネスモデルへ移行しています。企業向けの新規契約が伸長しており、その結果として利益率が向上しています。ここが大きなポイントでしょうね。
その一方で、国内の経済環境が堅調ななか、新規の企業や会計事務所の皆様のシステム導入も進んでいます。
―― 新規顧客の割合はどのくらいですか。
是枝 システム系の売上高の約20%が新しいお客様によるものです。これはとても高い数字だと思います。
ただし、これからはクラウドの時代ですから、この状況にただ満足しているわけにはいきません。お客様の事業の発展に貢献する新たな価値を創造していかなければならないと思っています。