立教大学名誉教授 スモールサン主宰    山口義行
株式会社日本BIGネットワーク 代表取締役  岩永經世
株式会社アクシィ経営支援室 代表取締役  山本哲郎

国内市場の縮小や人材不足など、中小企業を取り巻く環境は依然として厳しく、経営の舵取りに悩む経営者は多い。そのようななか、立教大学の山口義行名誉教授(写真中央)が主宰する中小企業経営者のための支援ネットワーク「スモールサン(Small Sun)」が注目を集めている。経営者が孤軍奮闘するだけでは現状の打破が難しい現在、中小企業支援の専門家と経営者が接触する機会を増やすことが必要になる。そのためには専門家がネットワークを組み、組織的に企業支援に取り組まなければならない―。スモールサンはそのような問題意識から立ち上げられ、全国に散らばる専門家が互いに協力しながら、さまざまな形で中小企業経営者の支援に取り組んでいる。今回の取材では、山口名誉教授と、同氏の活動に賛同している株式会社日本BIG ネットワーク代表の岩永經世氏(写真右)、株式会社アクシィ経営支援室代表取締役の山本哲郎氏(同左)に、今後の中小企業支援のあり方、会計人の役割について伺った。

スモールサンの中小企業支援活動

―― 本日は、立教大学名誉教授の山口先生、株式会社日本BIGネットワーク(以下「Ja-BIG」)代表取締役の岩永先生、株式会社アクシィ経営支援室代表取締役の山本先生のお三方に、中小企業経営者のための支援ネットワークの新しい取り組みについて伺います。山口先生はこれまで、スモールサンという中小企業支援組織を通し、多くの中小企業の改革を実現してこられました。まずは、そのスモールサンの活動について伺いたいと思います。

山口 スモールサンは、私がリーマンショック直後に立ち上げた中小企業経営者のための支援ネットワークで、現在、1600名ほどの経営者が加盟しています。
主な活動としては、毎月2回、会員向けにニュースを配信し、中小企業を取り巻く経済情報などを提供しているほか、会員自ら運営に関わる勉強会「スモールサンゼミ」を全国に展開しています。
また、この勉強とは別に、山本先生を中心に「管理会計研究会」を立ち上げ、管理会計の分かる経営者の育成にも取り組んでいます。こちらは、テーマを管理会計に絞った本格的な勉強会で、1年目に基礎、2年目から実践的な内容を学習します。
いずれも、このネットワークに関わっていただいている専門家や経営者の協力のもと、経営や経済の勉強、そして情報発信を行っています。

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