司法書士法人ソレイユ 代表社員 司法書士 
杉谷 範子

人生100年時代を迎えた今、従来の死亡に備えるだけでは足りません。「任意後見」「遺言」「信託」「生命保険」を4本柱とした、生前対策を含めた相続を「新・相続」と名付けています。
最近、親族の方がチームになって、「高齢のいとこ」を心配して相談にお見えになるケースが増えています。「おひとり様」で、特に「いとこ」や「いとこの子ども」にお世話をしてもらった方は生前対策が必須です。「高齢のいとこ」のお世話をされている方にはぜひ、お伝えいただきたい内容です。

おひとり様を「いとこ」が支えるケース

独身の方や子どものいない夫婦で配偶者に先立たれた方、子どもがいても縁遠くなってしまった方など、高齢のおひとり様が増えています。
その「おひとり様」を「いとこ」が支えているケースも多いようです。理由を聞いてみると、親同士が兄弟姉妹で親しく行き来していたため、「いとこ」同士も子どもの頃から一緒に遊ぶなど、共に過ごす時間が長かったこと、親が亡くなった後も子どもの頃からの関係性が続いていることなどが挙げられます。いとこ同士、年齢が近いこともつながりを保てる理由のひとつでしょう。「いとこ会」を開いて、頻繁に食事をしたり、旅行に行ったりするケースもあります。仲のよいいとこ同士であれば、自分の親よりも触れ合う時間は長くなることも多いのではないでしょうか。

一人っ子の「いとこ」で仲がよいケース

Aさん(75歳)を例にして考えてみます(図1)。
図1の親族関係をみると、仲良く親戚付き合いしていることが分かりますが、Aにもしもがあったとき、どうなるでしょうか。

図1 Aさんの親族関係
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図1 Aさんの親族関係

Aの認知症が重くなり入院するときは?

もしもAの認知症が重くなって、一人暮らしができなくなるほどになったとします。病院に入院させようとしても、Aが判断能力を失っているとA本人が入院の意思を示せないかもしれません。
「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」33条では、「家族等のうちいずれの者」の同意があるときは、精神障害者本人の同意がなくても入院させることができると定めています。この入院を「医療保護入院」といいます。

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