長山 宏先生のバリューマネジメント「第6回 価値づくりの具体例・営業」
株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏
販売
営業は販売という行為を通じて価値ある商品の価値を具現化します。
実際に価値を持つものは商品です。その商品も、販売され、お客様に使っていただいて初めて、その価値が具現化するのです。ですから販売されなければ、価値ある商品である宝物であっても、その価値が具現化しないため、宝の持ち腐れになってしまいます。
したがっていくら商品を作ったり購入しても販売がされなければ価値が具現化しません。
ですから、販売はとても大事なのです。ただ、一般的には、販売だけでさらに付加価値を加えることは難しいものです。商品というものを、いかにして、より価値があるものにするか、これが大事です。ただし、販売されなかったら、せっかくの商品であっても価値はつくれません。
したがって「営業なくして経営なし」とまでいわれるのです。
仕事のなかで、一番難しいものは何かというと、営業なのです。また、営業を行わなければ、利益も生み出せません。販売力が強いということは、実は経営を支配することになるものです。
価値はプロセスが進むにしたがって少しずつ獲得されていきますので、営業での価値は販売までの距離をどれだけ詰められるかで獲得されていきます。
これは、物作りでも一緒です。
例えば、商品には価値があります。これは、物作りの工程が進むごとに、仕事をしていくことにより、少しずつ、商品の価値が積み増されていくということです。
販売においても、売れるまでに行っていることのなかで、営業の価値が少しずつ高まっていくということです。営業のプロセス、それぞれにおいて、各プロセスで行う業務に、どのような価値があるのかを把握していく必要がある、ということです。
そこで、実際に業務を役割分担して行う際、目標管理をしていくにあたり、価値ある行動をどれだけ行いながら価値をつくっていったかを把握していくことが重要になってきます。