株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏

仕事とは

仕事とは、何らかの価値を生み出すために行うものです。ですから、使った時間が有効に価値を生み出しているか意識することが大事になります。

何のために仕事を行うのかというと、価値を生むためです。ですから、自分が行っている仕事がどのような価値と結びついているのか、意識しながら仕事を行う必要があります。
今回は各役割がいかなる価値と結びついているかをご説明します。
担当者に価値を意識してもらったとしても、自分勝手に考えたり、独り善がりに価値を想定してはいけません。管理職は、大枠で「このような形で価値につながっている」という内容を理解したうえで、それを担当者に伝えることが大事です。

マネジメント

直接価値を生み出すのは業務のみです。実務を行い、価値を生む担当者が価値をより多く生み出せるよう支援をするのがマネジメントです。

マネジメントの仕事は、間接的に価値を生み出します。つまり、いくらマネジメントが頑張ったとしても、直接的には価値とは結びつきません。あくまでも、実務で手を動かしている人たちが価値を生み出し、その価値を生み出せるように持っていくのがマネジメントの仕事です。

リスクヘッジ

価値の減少を防ぐために行うのがリスクヘッジです。

価値の裏には必ずリスクがあります。それを見いだせなければ失敗をしてしまうケースがよくあるものです。
しかし、リスクヘッジを行うことで、マイナスが生ずるのを抑える効果があります。これも、マイナスを減らすという意味から、価値ととらえることができます。価値とリスク、両方を常に意識しながら、攻防一体で仕事を行う必要があります。

価値を「創造すること」「つくること」

価値には新たな価値の創造と効率化による価値づくりと、整理整頓によるリスクヘッジの環境づくりがあります。それぞれが重要ですが、どのように価値につながるかを意識させることが大事です。

新たなものを作ると、新たな価値が創造されます。また、既にあるものを効率化すると、時間短縮やコストの削減などにより、価値につながります。

ここでの価値は、「創造すること」と「作ること」、これらを別々に使い分けています。
整理整頓によるリスクヘッジの環境づくりもあります。整理整頓とは、まとめたり整理をすることで分かりやすくしてリスクヘッジを行いやすくすることで、環境づくりの価値につながります。
それぞれが重要ですので、どのようにして価値につながるかを意識しながら、自分が行った仕事が、実際にはどれくらい価値につながっているかを意識して、どこにより多くの時間を使ったらよいのかを考えていく必要があります。

仕事ができる人とできない人には違いがあります。仕事ができる人は、直接価値につながることをより多く行います。一方、仕事ができない人は、暇つぶしというか、やっているふりをしながら、価値を生めないのは運が悪いのだと自己弁護をするための仕事を行います。
そうならないためには、きちんと価値を意識したうえで、価値につながる仕事を有効かつ意欲を持ってできるよう、導いていくことが重要です。

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