株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏

受け入れずして信用はされない

社長は会社が向かうベクトルの中心であり、そもそもベクトルを作る人です。しかし、創業者ではない社長の眼前には、先代の社長が作ったベクトルがあります。
先代社長のベクトルには慣性力、つまり物事が動くときに働く力のようなものがあり、それに反する動きをすると周囲の反発を招いてしまいます。
創業者として自分が会社のベクトルを作ったのならうまくいきます。自分の考え方に従いつつ、それを盛り立ててくれる番頭さんと共に進めていけるからです。自分の色を出すこともできるでしょう。
一方で後継者の場合は、自分とは全く違う人(先代社長)が作った色のなかでやらなければなりません。先代社長のベクトルとは異なる力を加えようとすると、慣性力が働いて必ず反発を招いてしまうのです。
まずは受け入れることが大事です。受け入れずして信用はされません。
自分らしさとか、先代社長との違いを出すようなことを、最初に行ってはいけません。そのことを肝に銘じておかなければなりません。

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