株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏

社長は仕組みづくりの責任者

社長は仕組みづくりの責任者であり、役員も含めた経営陣が指示して、責任を持って整備・運用をします。
仕組みとは「経営陣が狙った方向に会社が動くための道しるべ」であり、経営においては「仕組みにゆだねて結果を出す」ことが重要です。
社員が自分のやりたいようにしていては、会社の仕事とベクトルを合わせることはできません。社長は自分がつくった仕組みどおりに社員に働いてもらうことで、狙ったとおりの成果を上げてもらいたいと思うものです。
社長は社員に対し、「こういう考え方でこういう行動をとってほしい、そしてこういう結果を出してほしい」というイメージを持たなければなりません。そのうえで、社員が自分からそうしたいと思い、自発的に行動してもらえるように導いていくものこそが、ここで求められる仕組みです。
社長が「こうしてほしい」といくら社員に伝えたところで、選択をするのは社員です。社員が自分からやりたいと感じ、自分にとって価値のあることだから成果を上げたいと思うかどうかの選択権は、受け手である社員にあります。そのことを前提に、狙ったとおりに動いてもらえる仕組みをつくることが大事です。

仕組みの3階層

仕組みは3つの階層に分かれます。具体的には、経営関連、組織関連、そして業務関連です。
このうち、価値を生み出すのは業務関連だけです。なぜなら、価値をつくることは現場にしかできないからです。経営関連や組織関連は、価値を生み出す現場がより多くの成果を上げるための補助手段であり、価値を導くために存在しています。
ですから、仕組みの3階層のなかで、最も重要なのは業務関連です。

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