このシリーズも最終回となりましたが、最後は「フロー状態に入るための工夫」についてご説明します。
「フロー状態」というのは心理学用語で、米国の心理学者M・チクセントミハイが提唱した概念です。乗っている状態であり、集中しており、時間を忘れたり、時間が止まっているような感覚になったりします。一切の雑念妄念から解放されて、鏡のように静まり返った心で、今に完全集中できている状態です。
この状態になると、奇跡が起きたり、自分では考えられないような成果が出たりします。今回は、そのような状態に入るための工夫を4項目説明します。

今に集中する

われわれにとって、与えられている時間は「今」しかありません。今の連続が未来をつくり、今の結果が過去なのです。つまり、過去も未来も今の積み重ねでしかありません。ですから、今をどう過ごすかでしか、未来を輝かしいものにすることはできません。過去は変えられませんので、過去を反省して輝かしい未来をつくるために、今に集中することを覚悟するのが大事なのです。
今に集中するということは、今を目的にして、今やっていることに一切の雑念を抱かずに集中することです。
実は、これは難しいことです。例えば、授業を聞いているときを考えてみましょう。何かほかのことを考えながら聞いている自分がいませんか?
「自分に当てはめたらどうだろうか?」「今日のご飯は何を食べようか?」「週末はどこに行こうか?」などの雑念に支配され、頭でおしゃべりをしてしまう癖はないでしょうか。
それではいけません。今に集中するということは、今に全力で取り組み、一切の雑念妄念を排除することなのです。仕事や勉強など、やらなければいけないことをしているときには、特に今を意識して、「今にある」状態をつくりましょう。
私は通勤時間や移動時間などをYouTubeで勉強する時間にあてています。おかげで先の駅まで行ってしまったりすることもありますが、その程度はしょうがないと割り切って時間を使うようにしています。

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