逆算

「逆算」とは、ゴールを定めてそれを常に意識し、「今日は何をするか」「今は何をすればよいか」を、ゴールのほうから前にさかのぼって仕事を組み立てるやり方です。
仕事ができる人のほとんどがこの方法を採っていますが、残念ながら全体では5%程度しか採られていません。
出すべき結果を常に意識しているなら、この方法しか選べないはずです。しかし、ほとんどの人は無意識に、「結果は出せない」と戦う前から負けています。そして、その意識を自覚したくないので、逆算ではなく、ゴールをあまり意識せずに「今日は何をしようか」と考えながら日々の仕事に取り組んでいるのです。そして嫌な仕事は避け、自分が好きなことや、できることを、ゴールまでの時間の見積もりをせずに行います。直感的に上司に許してもらえる程度の関わりや努力で、やらなければならないことに取り組み、お茶を濁しているのです。
私たちの行動は、自分で考えているようでいて、90%以上は無意識に行われています。そしてその無意識は、今までの自分の行動を正確に記憶しています。そのため、習慣化された失敗する行動や、「これだったら許してもらえるだろう」という行動をとるのです。
脳は科学的には、①嫌なことは忘れる、②自分の都合で判断する、③都合が悪いことは見えないし聞こえない、という性格を持っています。そのため、結果を出すために傷ついたり、厳しいチャレンジをしたりしたくないという劣等コンプレックスがあると、それを忘れて「一生懸命に頑張ったがうまくいかなかった」という言い訳が言える方法を模索するのです。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。