株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏
やめたい習慣に効果がある行動
われわれの行動は、脳科学的には「無意識に支配されている」ので、そう簡単には変えられません。そこで今回は、やめたい習慣に対して効果がある方法をいくつか挙げてみたいと思います。
①依存度を数値で評価する
ノルウエーのトロムソ大学のバープランク博士らが、「習慣化指数」というものを考案しています。これは習慣の程度を7段階に分け、習慣の強さを知るというものです。
「習慣化指数」を使って定期的に自分の習慣化の程度を知り、努力による成長度合いを知ることで、モチベーションを持ちながら、悪い習慣をなくす努力をします。
「習慣化指数」は、悪い習慣がどの程度なくなったのかという段階は分かりますが、あくまで主観で測定するので大きな効果は期待できません。
②習慣逆転法
米国フロリダのノヴァ大学のアツリン博士らが開発した「習慣逆転法」を使うと、ちょっとした癖なら1~3カ月で直せるといわれています。
癖というものは、何らかのストレスが原因で付いてしまうといわれています。ですから、癖が付いた原因を見つけ出して、「それができないような行動」をとります。
この方法をより効果的に行うには、家族や友人に習慣逆転法のことを伝えて、癖が出なかった場合は「ほめてもらう」ようにします。叱るのではなくほめてもらうのです。
一般に、何かを定着させるには「アメとムチ」が使われます。しかし、脳科学的にはムチは逆効果になりますので、「アメとアメなし」を使います。
ムチはストレスがかかり、かえって悪い癖が出やすくなってしまうので逆効果なのです。改めたいものです。
③記録をつける
記録をつけるのはかなり効果があります。例えばダイエットの場合、しょっちゅう体重計に乗り、体重の記録をつけて、「何をしたらどれだけ増えたか、どれだけ減ったか」を知り、緻密に目標管理を行うことで、確実に効果を上げることができます。
前回お伝えしたように、努力と結果の関係性を把握することで、モチベーションにつながるのです。