税理士法人山根総合会計事務所 代表税理士 山根陽介

税理士法人山根総合会計事務所は、1978年創業の広島市の会計事務所を創業者である父上から承継した山根陽介代表税理士(写真)が法人化した事務所である。2代目経営者となるべく2013年に広島市に戻り、自分自身が起業家として成長するため、あえて別の個人事務所の開業からスタートを切った。「新しい地方の事業承継として、面白い例ができたのでは」と語る。開業後は、ウェブマーケティングを駆使し、初年度から約50件のペースで顧客を拡大。父の事務所を承継した現在も、事務所を拡大し続け、顧問先は約600件に上る。自身の経験に基づくマーケティングや資金調達、資産形成などの財務コンサルティングや相続、事業承継、M&Aなど、幅広い業務を手掛けている。山根総合会計事務所の経営の強みや、金融機関などとの提携について山根氏にお話を伺った。(写真 市川法子)

起業を経験した後に事務所を承継

―― 本日は、税理士法人山根会計事務所の代表税理士・山根陽介先生に事務所経営についてお話を伺います。
まずは、事務所の沿革からお聞かせください。

山根 父が約42年前に創業した会計事務所を承継し、後に法人化した事務所です。父の事務所を承継する約2年前から、私自身も地元の広島で独立開業していたので、父と私の個人事務所を統合したといったほうが正しいのかもしれません。

―― お父様と別々に開業されていたのですね。なぜそのような方法を選択されたのでしょうか。

山根 自分自身で起業を経験するためです。2代目経営者が創業者の築いた基盤をさらに発展させるためには、かなりの努力や工夫が必要だと分かっていました。
大学卒業後、都内の会計事務所で約8年勤務したのですが、広島ではゼロから新規顧客を獲得する経験を積みたいと思い、このような方法を選択しました。ありがたいことに初年度から年間約50件のペースで顧問先が増え、現在は約600社になりました。スタッフの数も40名に増えました。

―― お父様から承継された事務所は、スタッフの方が10名ほどの事務所だったと伺っています。大きく躍進されたのですね。新規にお客様を獲得されるために、具体的にはどのようなことに取り組まれたのですか。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。