税理士法人スバル合同会計 東京事務所所長 税理士 秋田谷紘平氏
株式会社カルティブ 企業版ふるさと納税コンサルタント 小坪 拓也氏
平成28年度に創設された企業版ふるさと納税制度は、令和2年度の税制改正により企業の実質負担額が寄附金額の1割に下がり、一気に100億円規模の市場に成長している。一方で、寄附に対する経済的な見返りが禁じられており、特に中小企業における活用メリットが分かりにくいという声がある。そのようななか、企業版ふるさと納税を活用して企業と自治体をつなぐべく、株式会社カルティブ(横浜市保土ケ谷区)が令和2年にスタートしたサービス「river(リバー)」が注目されている。同社の企業版ふるさと納税コンサルタントで、同サービスを立ち上げた小坪拓也氏(写真左)と、同社の顧問税理士である税理士法人スバル合同会計(東京都千代田区)の秋田谷絋平氏(写真右)に、企業版ふるさと納税制度の概要、その活用により中小企業や会計事務所が得られるメリット、「river」をはじめとするカルティブの同制度の活用推進に向けた取り組みなどについて、お話を伺った。(撮影 澁谷哲之)
持続可能な事業を顧客と共に創造
―― 本日は、株式会社カルティブの小坪拓也氏、税理士法人スバル合同会計東京事務所の所長である秋田谷絋平先生にお話を伺います。
カルティブは、日本の「地域」「教育」「文化」の継承を事業の柱とする企業です。地域と企業が抱える課題の解決、研究の質向上に向けた環境と教育機会の提供、魅力的な地域文化の発掘と発展を支援するさまざまな事業を展開しています。
そのひとつに、企業版ふるさと納税を活用した地域課題解決プラットフォーム「river」があります。これは、企業版ふるさと納税の制度を活用することで、地域と企業の課題を解決し、双方の持続的な発展を支援しようというサービスです。
ここでは、企業版ふるさと納税制度や「river」の概要、会計事務所とその顧問先の中小企業がこの制度を活用することで得られるメリットなどを中心に伺います。
最初に、お二人の簡単な自己紹介をお願いします。