株式会社カクシン
代表取締役 公認会計士
長山 宏

役員は会社の要ともいえる存在です。適正人材の発掘は、会社の将来を決める重要な選択となります。今回は、人材発掘に際しての考え方を論じます。

役員とは結果責任が負える人

役員は結果責任が負える人であって、諦めずに結果を追求できる人です。責任感があって、いくら失敗しても諦めず、創意工夫ができる人がよいでしょう。

従業員と役員との違いは、従業員には労働契約で賃金の支払いが保証されていることです。一方の役員は、日本では使用人兼務役員が流行っていて給与が保証されていますが、原則は給与ゼロです。会社との契約で、自分が依頼された分野について結果を出すことではじめて、分配に与れる立場なのです。

従業員の場合は、決められた時間は拘束されて働かなければなりませんが、役員の場合は別に出社しなくてもよく、結果さえ出せばよいのです。結果責任を持てるかどうか、ということです。
ですから、そのような人材かどうかを見極める必要があります。

親分タイプ

役員にする人材は、できれば親分タイプがよいでしょう。いわゆる、社長になっていくようなタイプです。もうひとつは参謀タイプで、知恵が働き、組織のなかで人を生かす役割を発揮していけるタイプです。

「三つ子の魂百まで」といいますが、だいたい5歳くらいまでの間に、自分が家庭のなかで親の愛情を得るために、どのような関係性をつくったか、兄弟での親の愛情の取り合いなどをするうちに、こうしたらうまくいったということを無意識に自分の行動パターンとして認識し、確立してしまうものです。通常、無意識の行動パターンはほとんど一生涯変わらないのが実態です。

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