KIネットワークパートナーズ代表
石川浩司
会計事務所としてどのようにDX推進に関わっていくか
中小企業デジタル化応援隊(デジ隊)の活用について3回シリーズで書かせていただいていますが、今回でひとまず最後の3回目となります。そして、最初にお伝えしておきますが、この記事を皆さまがご覧になるときには、既に中小企業デジタル化応援隊事業は、ほぼ終了してしまっている予定です。
それでも今、これをきっかけとして生まれだした、これから会計事務所としてどうやってお客様のデジタル化と関わっていくべきか、どうやってサポートしていくのかという流れについて考えるきっかけとしていただくことはとても意義があると思っています。
今回は、お客様のDX推進について、会計事務所としてどのように関わっていくかについてお話ししています。
デジ隊では、「企業としてIT活用のサポートを受ける」だけではなく、「企業のIT活用のサポートを行う」IT専門家として参加することもできます。デジタル化に困っているお客様の相談に乗ったり、クラウドシステムの導入について、お客様の負担を1時間あたり500円という大変リーズナブルな価格でサポートすることが可能です。一方IT専門家としては、1時間あたり4000円の報酬を受け取ることもできます。例えば50時間サポートしたとして、20万円の報酬を受け取ることができますが、お客様のご負担は2万5000円ですみます。顧問料以外の高付加価値のサービスを提供できるわけですから、会計事務所としてもありがたいことです。しかも、人材不足、働き方が変化する時代ですから、ほぼ全てのお客様が対象になります。
ただ、IT専門家は個人としてのみ登録が可能で、残念ながら、法人では登録することができません。税理士の先生が直接サポートされる場合、もしくは、スタッフの方々に副業・兼業を認めている事務所さんであれば可能ですが、そうではない場合、直接のサポートは難しいかもしれません。それに加え、先生方は、税務・財務については専門家かもしれませんが、IT活用については専門家ではありません。となると、会計事務所ではお客様のデジ隊活用、IT活用はできないのでしょうか?