相続税務調査コンサルタント研究協会 会長 税理士 安永淳晴
ディレクター 税理士 大野 晃
事務局長 税理士 藏田陽一
このたび、税理士によるコンサルティング業務を支援する一般社団法人中小企業税務経営研究協会(東京都渋谷区)から、相続税務調査に臨む税理士を支援する団体として「相続税務調査コンサルタント研究協会」が誕生した。会長の安永淳晴氏は、国税当局で23年にわたり相続税務調査と税務訴訟実務に従事した専門家である。その経験を生かして、会員事務所に「調査官目線」の相続税務調査対策スキルを伝授する講座を開いたり、相続税務調査に関する質問に回答したり、実際の税務調査に立ち会い助言したりするサービスなどを提供する。相続分野でも競争が激化している現状を受け、「相続税務調査に強い税理士」の養成を通じて差別化につなげようという狙いだ。同協会の理念と取り組みについて、安永氏と同協会ディレクターの大野 晃氏、事務局長の藏田陽一氏に伺った。
相続税務調査に強い税理士を養成するための団体
―― この10月、税理士が運営する税理士のための団体である一般社団法人中小企業税務経営研究協会から、新たな団体が生まれました。相続税の税務調査について、国税調査官の目線と高度なスキルを備えた「相続税務調査コンサルタント」の養成を目的とする、相続税務調査コンサルタント研究協会です。
本日は、同協会の会長で、やすなが国際資産税事務所所長の安永淳晴先生、事務局長で蔵田経営会計事務所所長の藏田陽一先生、ディレクターでレッドスターコンサルティング株式会社代表取締役の大野 晃先生に、協会設立の背景や理念、具体的な取り組みなどについてお話を伺います。
協会のホームページを拝見すると、安永先生は23年のキャリアを持つ元国税調査官とのことですが、初めにこれまでの歩みを紹介していただけますか。
安永 私は平成7年に、国税専門官として国税局に入局しました。それから23年間、国税訟務官室や国際税務専門官といったセクションにおいて、多くの課税訴訟事件や海外資産、国際相続などの国際資産税案件を扱ってきました。また、複数の税務署を掛け持ちする広域調査担当として、複雑困難事案の調査にも従事してきました。