御堂筋税理士法人 代表社員・税理士 才木正之氏

大阪市中央区の御堂筋税理士法人は「御堂筋流コックピット会議」を業界内に普及させ、業界屈指の高生産性事務所として知られている会計事務所である。経営支援業務の売上は驚異の1憶6500万円(売上全体の33%)を超える。ポイントは、「御堂筋税理士法人は実験台」であること。自分たちが所内で実践し、成功したツールとコンテンツがベースにあるからこそ、自信を持った提案と提供につながっている。その御堂筋税理士法人ではどのような計画書が作られているのだろうか。スタッフ一人ひとりが考えて動ける組織になり、パフォーマンスが上がるきっかけになる「経営計画」についてお話を伺った。
※2020年度予測売上5億円達成見込み。スタッフ数27名。生産性は1人当たり1850万円。

PDCAを回して高業績企業をつくる

── MAS監査業務を実践するために会計事務所はどんなことを学ぶべきとお考えですか。

才木 会計事務所が関与している顧問先には、毎年利益を出して、成長し続けている企業があります。その会社の利益管理方法に学ぶことがあると思います。何もせずに売上が上がって、利益が出るという会社はこの時代には存在しないでしょう。安定して成長している会社は、売上の追い方や利益管理をかなりシビアに行っていると思います。シビアというのは結果に対してだけではなく、未来の行動に対してもいえることです。
MAS監査がうまくいかないという事務所さんは、優秀な顧問先にヒアリングしにいったらいいと思います。そのお客様のやり方を他のお客様に移植するのが、一番身近なMAS監査を実践するための教育になるでしょう。
しかし、それはあくまでも人がやっていることについての「言い伝え」でしかありません。ですから、最も説得力があるのは「自分の体験」です。事務所の中期計画をしっかりと作り、実行管理ができて利益を残すことができれば、所長先生はもちろん、スタッフもうれしいはずです。自分たちがしていることに自信が持てるという事務所が増えていかないと、会計事務所は段々と志望者が少なくなる業界になってしまうと思います。

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