日本クレアス税理士法人グループ(本社:東京都千代田区)は、税理士法人を中心とした5法人が連携し、幅広い事業領域でワンストップサービスを提供する総合型の会計事務所グループである。同グループの特徴は、税務会計だけでなくコンサルティングや社会保険労務士業務、M&A仲介などの事業の多角化と、承継難の会計事務所を統合する手法による組織の拡大である。後者の会計事務所承継については、その統合のキーワードとして「リージョナル(地域を重視した運営)」と「ユナイテッド(地域のよさを取り入れる運営)」を掲げ、地域の事情を尊重した自主運営というスタンスをとっている。グループ代表の中村 亨氏(写真)に、これまでの歩みや成長戦略についてお話を伺った。(撮影 市川法子)

250名超の総合型会計事務所グループ

―― 本日は、日本クレアス税理士法人グループの創業者で代表の中村 亨先生にお話を伺います。
同グループは税理士法人を中心に、社会保険労務士法人やコンサルティング会社など5つの法人で構成される、総合型の会計事務所グループです。グループの各社が相互に連携しながら事業を多角化し、ワンストップサービスを可能にしています。また、後継者不在の会計事務所と経営統合し、規模を拡大し続けていることも大きな特徴です。
現在、グループ全体の従業員数は259名に上り、東京都心の霞が関ビルディングに本社オフィスを構えています。
今回の取材では、同グループの成長の軌跡を追いつつ、主要な事業や強み、組織拡大戦略などについて伺います。
まずは、グループの沿革からお聞きします。

中村 私は大学3年生のときに公認会計士という資格を知り、興味がわいて試験勉強を始めました。大学卒業後の平成5年に二次試験に合格し、同じ年に監査法人トーマツ(現有限責任監査法人トーマツ)に入社しました。公認会計士として登録したのは、3年目の平成8年です。
トーマツには7年にわたって勤務し、退職後は2年間、トーマツ時代の同僚が設立したコンサルティング会社で副社長を務めました。そして平成14年9月に、独立して個人事務所(中村公認会計士事務所)を開業しました。

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