「M&A思考が日本を強くする JAPAN AS NO.1をもう一度」の著者が語る これからの時代の経営者に求められる思考力
株式会社日本M&Aセンター 取締役 業種特化事業部長 渡部恒郎
業種特化事業部 業界再編部 食品業界支援室 渡邉智博
中堅・中小企業のM&Aを支援し続け、4月に創業29周年を迎えた株式会社日本M&Aセンター(本社:東京都千代田区)。この6月、同社に史上最年少の取締役が誕生した。100件を超えるM&Aを成約に導き、ゼロから立ち上げた業界再編部を数年で同社最大の部署に成長させた、業界再編M&Aの第一人者と呼ばれる渡部恒郎氏(写真)である。今回の取材では、渡部氏の最新の著書「M&A思考が日本を強くする JAPAN AS NO.1をもう一度」を取り上げ、これからの時代の経営者に求められる「M&A思考」とは何か、日本がもう一度世界のトップに立つには何をすべきかについて、渡部氏と同社の業界再編部食品業界支援室の渡邉智博氏に伺った。(写真撮影 市川法子)
M&Aコンサルタントから見た日本企業の現状
―― 本日は、株式会社日本M&Aセンター取締役で業種特化事業部長の渡部恒郎氏と、業種特化事業部業界再編部食品業界支援室の渡邉智博氏にお話を伺います。
渡部取締役は、同社で100件以上のM&Aを成約に導いた、中堅・中小企業M&Aの第一人者です。
さらに、自ら設立した業界再編部を数年で同社最大の売上・成長率を誇る部署に育て上げ、3年前に同社最年少の執行役員に就任されています。翌年には上席執行役員、今年6月にはやはり同社最年少で取締役に就任されました。
10年以上にわたり日本のM&A業界を牽引してきた渡部取締役は、業界再編をテーマにした書籍も執筆されています。その第1弾が「業界再編時代のM&A戦略~№1コンサルタントが導く『勝者の選択』~」(幻冬舎、2015年)、第2弾が「業界メガ再編で変わる10年後の日本」(東洋経済新報社、2017年)です。
そして今年3月、第3弾として「M&A思考が日本を強くする JAPAN AS NO.1をもう一度」(東洋経済新報社)を出版されました。今回の取材では、同書執筆の背景や内容の一部を紹介していただきながら、なぜ「M&A思考」が日本を強くすることができるのか、コロナ禍に襲われている今、「M&A思考」によってどう回復を図るかについて伺いたいと思います。
まずは、渡部取締役のこれまでの歩みを振り返っていただけますか。