士業クラウドファンディング支援協会 代表 税理士 伊東修平

創業当初の事業者と新型コロナウイルスの影響

昨今、新型コロナウイルスがメディアを賑わしています。国や自治体などは、事業者に対する支援策を多く打ち出してきています。
例えば、日本政策金融公庫のセーフティネット貸付や衛生環境激変特別貸付、信用保証協会のセーフティネット保証など、中小企業にとって喫緊の課題となる資金繰りに関する支援について、ご対応をされている先生方も少なくないと思います。
これらの融資制度の多くは、前期または前々期と比較して一定割合売上が下がるなど、過去との比較が条件になっており、新規創業のタイミングで新型コロナウイルスの影響を受け、事業計画の変更を余儀なくされた事業者の支援に利用できないケースが想定されます。
そのようなときに、中小企業のパートナーたるわれわれ税理士に何ができるのか。今こそわれわれの存在意義が試されているのではないでしょうか。
今回から3回に分けてクラウドファンディングによる中小企業支援について、皆さんにお伝えさせていただきます。

通常の資金調達手段の適用が難しい事業者への支援

私は税理士として「創業」と「事業の立て直し」をメインに、経営コンサルティングを中心とした業務を行っています。現在はITの会社も経営しており、システム開発やウェブ制作のほか、クラウドファンディング業界大手の株式会社CAMPFIREと提携し、クラウドファンディングのサイト運営や支援事業を行っています。
創業の相談を多く受けるなか、ある2人の創業希望者に出会いました。一人はブラック企業に勤務したためにうつ病を患い、生活保護を受給中。もう一人はやむを得ない理由からの自己破産経験者です。2人とも熱い想いを持ち、確かな技術と面白いアイデアがありましたが、資金がありません。当然、金融機関からの融資は見込めず、「もう少しお金を貯めてからチャレンジしてください」としか言えませんでした。私はこのとき、とても悔しい思いをしました。
そして、過去の経験にかかわらず夢を実現する社会をつくりたいと決意し、さまざまな手段を模索するなかで出会ったのが「クラウドファンディング」でした。クラウドファンディングなら、逆境すらもエネルギーに変えることができる可能性があります。これが、私がクラウドファンディング事業を始めたきっかけです。

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