Chatwork株式会社 代表取締役CEO兼CTO 山本正喜氏(左)とChatwork株式会社 常務取締役COO 山口勝幸氏(右)

Chatwork株式会社(東京都港区)は、ビジネスコミュニケーションツール「Chatwork」の開発運営会社として知られる企業である。同社は昨年、東京証券取引所マザーズ市場に上場を果たしたほか、24時間以内の資金調達も可能なファクタリングサービス「Chatwork 早期入金 powered by OLTA」を提供するなど、積極的な活動を継続させている。今回の取材では、同社の事業戦略や、会計事務所におけるビジネスチャットの可能性について、同社代表取締役の山本正喜氏と、取締役副社長の山口勝幸氏にお話を伺った。

会計業界でも注目された株式の上場

―― 本日は、昨年、東京証券取引所マザーズへの上場も果たされたChatwork株式会社の山本代表と山口副社長にお話を伺います。一昨年に取材をさせていただいた後も、次々と新たなプロダクトを打ち出しています。上場による変化も含め、まずは近況からお聞きしたいと思います。

山本 まず、上場によって確実に組織力が強化されました。上場の審査に向け、予算統制、内部統制、投資家への開示、社内コミュニケーションと、強固な組織づくりをしてきました。その結果、資金調達力も上がり、事業の加速化、組織力の拡大へとつながっていったのです。
上場で広くメディアに取り上げられるようになってユーザー数も増大し、プラットフォームとしてさらに拡大してきました。また、投資家の皆様からもより注目されるようになり、ファイナンスの部分でも加速しています。

―― 最近の業況はいかがでしょうか。

山本 2019年度は既に黒字の見通しです。これまでは、ベンチャーキャピタルから資金を調達しながら事業を展開してきましたが、今年度からそれが黒字に転換したわけです。投資フェーズから成長フェーズへと、ステージが一段上がったといえます。
当社の事業は、サブスクリプションの月額課金ビジネスですから、ユーザー数の拡大に伴って売上が増大し、投資額も増えています。これでどんどん攻めていけます。ひとつの転換点を越えたと思います。

―― 上場に対するユーザーや会計業界の反応はいかがですか。

山口 総じて好意的に受け止めていただいていると思います。「Chatworkという選択は間違っていなかった」という安心感を持っていただいているのではないでしょうか。士業の先生方だけでなく、会計ソフトのベンダーさんからもお祝いの言葉を頂くなど、会計業界全体で応援していただいているという感触があります。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。