会計業界には、圧倒的な存在感を放つ事務所があります。創意工夫により事業を発展させ、抜きんでた業績を上げているだけでなく、その経営思想は他の会計事務所にも大きな影響を与えています。本稿では、業務ソフトウエア「会計王シリーズ」で知られるソリマチ株式会社の代表取締役であると同時に、税理士法人ソリマチ会計の代表社員でもある反町秀樹氏(写真右)が、会計人の視点から、そんな有名事務所の本質に迫ります。第19回は、東京都品川区の「川原経営グループ」を取材しました。代表の川原丈貴氏(写真左)に、医業特化への思いとその具体的な取り組みについて伺いました。(写真撮影:市川法子)

国内最大級の医業特化型会計事務所グループ

反町 この「会計業界未来探訪」シリーズは8年前、100年続く経営を体現している会計事務所のトップに経営の極意を伺うことで、継続事務所を目指すためのヒントを得ようという趣旨でスタートしました。
今回で19回目を数える本日は、東京都品川区に本拠を置く川原経営グループの代表である川原丈貴先生にお話を伺います。
川原経営グループは、創業者の故川原邦彦先生が設立した会計事務所とコンサルティング会社を軸に、医療・福祉・介護に特化した経営コンサルティング、税務会計、会計監査などのサービスを提供する国内屈指の大型会計事務所グループです。
なかでも、関連組織のメディカル・マネジメント・プランニング・グループ(以下、MMPG)は、今や全国4000人以上の職業会計人で構成される日本最大級の医療・福祉・介護経営コンサルタント集団に成長しています。
15年前、ご父君の邦彦先生の急逝によりグループを承継した川原先生は、会計とコンサルティングの双方をひとつの部門で提供する病院コンサルティング部を新設し、顧客のニーズにワンストップで応えられる体制を構築するなど、さらなる成長に向けた施策を次々と打ち出し、グループの規模を拡大し続けています。
本日は、医業特化への取り組みの詳細やそのポイント、メリットなどについて伺うことで、継続事務所を目指す先生方に役立つヒントを探りたいと思います。
まずは川原経営グループの沿革と概要についてお聞かせください。

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