柴山会計ラーニング株式会社 代表取締役社長/公認会計士 柴山政行
レッドスターコンサルティング株式会社 代表取締役/税理士 大野 晃
会計事務所を母体として、経営コンサルティングからセミナー運営、ビジネス教材の企画販売と手広く事業を展開する柴山会計ラーニング株式会社(東京都新宿区)。なかでも中小企業の売上アップや業績改善を実現させる柴山式コンサルティングの評判は高く、経営者のみならず、税理士・会計士からも個別コンサルティングの依頼が殺到。昨年にはこのコンサルティングノウハウを体系化し、「社外経営執行役員型コンサルタント養成塾」を創設した。そこで今回、「コンサルティングができる会計人の育成を目指したい」と語る、塾長であり柴山会計ラーニング株式会社 代表取締役社長の柴山政行氏と、塾のディレクターであり、創設を後押ししてきたレッドスターコンサルティング株式会社代表取締役の大野 晃氏に、「社外経営執行役員型コンサルタント養成塾」への取り組みについてお話を伺った。(写真撮影:市川法子)
柴山流コンサルティングを体系化
―― 柴山会計ラーニング株式会社は、経営コンサルティングとそれに伴う教材の開発販売、セミナー事業を行っています。そのなかで、現在2期目が開催されている「社外経営執行役員型コンサルタント養成塾」について、同社代表取締役社長の柴山政行先生と、同塾のプロデュースを担当された大野 晃先生にお話を伺っていきます。
まず、コンサルタント養成塾の概要を簡単にご説明ください。
柴山 社外経営執行役員型コンサルタント養成塾は、経営コンサルタントを養成するため、主に士業、コンサルタント向けに創設した講座です。社長の戦略アドバイザーとして、中小企業の経営をサポートしていく方法を、具体的・実践的にお伝えしています。主な内容は、「社長の戦略アドバイザーになって稼げる7つの理由」「士業/コンサルティングという商品のイノベーション」「士業経営・中小企業経営を速攻で改善する7つのコンセプト」です。
―― どのような経緯で、塾創設に至ったのでしょうか。
柴山 私は大手監査法人を経て平成10年に独立開業し、平成24年に柴山会計ラーニングという会計研修および教材販売の事業会社をつくりました。現在、会計事務所経営とともに、会計教育、コンサルティング、教材販売、研修セミナーに携わっています。
コンサルティングは、以前から企業経営者や税理士の方々から依頼され、個別で請けていました。会計・税務顧問として経営者さんと関わっていくなかで、やはり売上やマネジメント、マーケティングといった課題が出てきます。それら会計顧問の範疇を超えたサービスは、別途料金を頂いて行っていました。そのようななか、大野先生から「それを体系化してはどうか」と提案され、それをきっかけにコンサルタント養成塾創設へ動きだしました。
大野 私は2年前から柴山先生の個別コンサルティングを受けており、税理士の先生数人から頼まれて、柴山先生をご紹介しました。しかし、さすがに柴山先生も対応しきれなくなってこられたようで、それならば体系化してはどうかという提案をさせていただきました。柴山先生のコンサルティングノウハウを体系化すれば、もっと多くの方に、よりリーズナブルに提供することができると考えたのです。
―― 養成塾の趣旨・目的についてお聞かせください。
柴山 私の30年近くに及ぶ会計士としての企業指導経験を、コアの5%くらいに絞って体系化し、広めていこうというのがそもそもの考えです。そこで、これだけ身につけておけばコンサルタントとして一本立ちできる、あるいは経営者として会社の健全経営ができる、そのためのエッセンスを4冊のテキストにまとめました。それを5日間にわたって丁寧にお伝えしています。
基礎知識としては、行動原則、経営戦略、コミュニケーションの3科目です。この3つが講義の柱となります。社長さんはもとより、税理士さんも税法や会計の知識はあっても、マーケティングや経営戦略について学ぶ機会はなかったと思います。ですから、大野先生の提案を基に、税理士の方々が会計税務だけでなく、経営コンサルタントとしても活躍できるよう、そのためのノウハウを体系化したわけです。
大野 講義はもちろん、懇親会においても、生きた体験をどんどんお伝えしていこうと、柴山流コンサルティングノウハウの体系化に取り組んできました。
柴山 教材には、自分でやってみてうまくいったこと、いかなかったこと、全ての体験を凝縮しています。大野先生には、4日目の実践編の講義を担当していただいています。こちらも参加者には好評で、成功体験、苦労体験も織り交ぜて3時間ほど話してもらっています。
大野 おかげさまで、1期目の入塾者は31名と、満員御礼でした。