本拠地である愛知県のほか、東京にも拠点を構える税理士法人SHIP(愛知県豊橋市)。月次決算報告における徹底した財務・経営指導により、顧問先の黒字化率8割超を実現している。経営計画作成指導やMAS監査には15年前から取り組んでおり、既に400社以上の実績を誇る。4年前に事務所を承継し、法人化を果たした代表の鈴木克欣氏(写真)は、MBAの資格を持つ経営のプロフェッショナルでもある。その指導力には定評があり、中小企業経営者のみならず、税理士向けのセミナー講師としても活躍している。今回の取材では、中小企業の経営支援とMAS監査サービスの今後のあり方について、鈴木氏にお話を伺った。〔本稿は、株式会社日本BIGネットワーク(東京都中央区)の機関誌「Ja-BIGジャーナル」2019年秋号から転載させていただきました。〕

中小企業支援のためにMBAを取得

―― 税理士法人SHIPは、徹底した経営指導により、顧問先の8割超を黒字に導いています。本日は、その取り組みについて、鈴木克欣代表にお話を伺います。はじめに、貴社の歩みからご紹介ください。

鈴木 当事務所の母体は、父が開業した鈴木今朝由税理士事務所で、スタートしたのは昭和51年です。私は大学卒業後、父の強い意向を受け、2代目としてこの事務所に入所しました。
当時の鈴木会計は、父と母とパートさんの3人でやっており、そこに私が入って4人になりました。どの街にもある、ごく一般的な会計事務所だったと思います。

―― 鈴木代表が税理士資格を取ったのはいつですか。

鈴木 35歳のときです。父からは資格を取るようにずっと言われていましたが、私自身は資格にあまり執着していませんでした。
仕事を通してたくさんの経営者の方々とお会いするうちに、税務よりも経営に対する関心が高まっていました。とはいえ、会計事務所を継ぐには資格が必要ですから、仕事の傍ら勉強していました。

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