エクセライク会計事務所 代表 公認会計士・税理士 伊藤温志
エクセライク株式会社 代表取締役CTO 森 健太郎

エクセライク会計事務所(東京都豊島区)は、業界でもトップクラスの効率化を実現している会計事務所である。グループ会社が開発した自社システム、ウェブ会議システムやAI接客の導入など、その革新的な取り組みにより職員1人当たり150社以上を担当する体制を実現している点が、多くの会計事務所から注目を集めている。月額顧問料1万5000円で決算まで対応するという破格の顧問サービスを展開してもなお、高い収益を上げている。同事務所では、この高い生産性を実現するために必要不可欠であった「エクセライク会計」という自社で開発した会計システム、そして事務所運営のノウハウを、今秋を目処に同業の会計事務所向けに提供していく予定だ。そこで、本稿ではエクセライク会計事務所所長の伊藤温志氏(写真右)と、グループ会社エクセライク株式会社代表取締役CTOの森 健太郎氏(同左)に、エクセライクグループの取り組みや、「エクセライク会計」についてお話を伺った。(写真撮影:市川法子)

「公認会計士の大量合格者問題」をきっかけに開業

―― エクセライク会計事務所を中心としたエクセライクグループは、徹底したITの活用による業務効率化を推進していることで注目を集めています。本日はエクセライク会計事務所所長の伊藤温志氏と、エクセライク株式会社代表取締役CTOの森 健太郎氏に、エクセライクグループの取り組みについてお話を伺います。
まず、伊藤先生にエクセライクグループの足跡を伺います。

伊藤 私が会計事務所を開業したのは平成23年です。開業前は、フリーの公認会計士として主に監査法人から業務を請けていました。
開業のきっかけとなったのは、いわゆる「公認会計士試験の大量合格者問題」です。会計士の合格者が増えすぎたため、フリーの会計士は近い将来契約が打ち切られることが予想されていました。
私もいつ契約を打ち切られるか、戦々恐々としていました。そのときサラリーマンに戻ることを勧められたりもしましたが、私は独立を維持したかったので、その方法を模索していました。

―― なぜ公認会計士ではなく税理士業務を選んだのでしょうか。

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