税理士法人リアライズ 会長 税理士・中小企業診断士 馬越晃一
代表 岡山事務所所長 税理士 馬場 輝
副代表 倉敷事務所所長 税理士 山本直也
30年の歴史を持つ馬越晃一税理士事務所(岡山県倉敷市)と気鋭の若手税理士率いる馬場輝税理士事務所(同岡山市)の合併により、平成29年6月に誕生した税理士法人リアライズ。現在、税理士5名を含む総勢29名、倉敷、岡山の2事務所体制で3年目を迎える地域密着型の税理士法人だ。TKC会員である両事務所の所長同士が、地域活動を共にするなかで信頼関係を築き、組織の永続的発展を目指すという共通認識のもと、非同族承継による合併が実現した。もともと経営改善計画策定支援では、県内でも1、2位を争うほど、中小企業の経営支援に力を入れてきた両事務所だが、合併による相乗効果は大きく、「課題解決型事務所」として拡大を続けている。税理士法人リアライズ誕生の経緯と、今後の展望について、リアライズ会長の馬越晃一氏(写真中央)、代表の馬場 輝氏(同左)、副代表で倉敷事務所所長の山本直也氏(同右)にお話を伺った。(写真撮影:市川法子)
TKCの活動をきっかけに、岡山県の2事務所が合併
―― 本日は2年前、岡山県に誕生した税理士法人リアライズの倉敷事務所にお邪魔しています。岡山の馬場税理士事務所と、倉敷の馬越会計事務所が合併し、非同族承継で運営されています。現在、岡山事務所は馬場先生が、倉敷事務所は旧馬場税理士事務所出身の山本先生が馬越先生から承継する形で所長に就任され、馬越先生は会長へと退かれています。
そこで、その設立の経緯と今後の展望について、馬場代表、山本副代表、そして馬越会長のお三方に伺います。まず、現在の倉敷事務所の大本である馬越税理士事務所のお話からお聞かせいただけますか。
馬越 私は、昭和62年、28歳のときに税理士事務所を開業しました。将来を考えて税理士の資格を目指し始めたのが大学時代で、卒業後に会計事務所に勤めながら資格を取り、その2年後に独立開業しました。おそらく岡山県内では当時、最年少だったと思います。
割と関与先拡大は得意なほうで、開業1年目で40件とまずまずの滑り出しでした。地方ならではの保守的な慣習にも屈することなく、順調に顧客を伸ばしてきたのではないかと思います。ただ、ピーク時に20名近く所員がいたころもありましたが、そこから若干伸び悩みの時期に入り、増えたり減ったりを繰り返してきました。