RML株式会社 代表取締役/株式会社リスクマネジメント・ラボラトリー 取締役 清水英孝氏
RML株式会社(東京都品川区)は、金融ビッグバンによる規制緩和が始まった平成12年に設立された生損保乗合保険代理店グループである。同社が展開しているのは、単なる乗合代理店ではない。独立した立場から中立的なアドバイスを行う欧米型のIFA
〔=Independent Financial Advisor(独立系ファイナンシャルアドバイザー)〕をモデルとした活動を行っているのだ。その特徴は保険と証券を融合させた資産形成のための金融コンサルティングを提供している点にある。こうした事業を展開する同社のアライアンスパートナーの柱が会計事務所だ。現在は全国約200を超える会計事務所と提携し、今後もこのアライアンスの強化を図っていく。RMLの代表取締役である清水英孝氏は、「保険による法人税の節税ができなくなったからこそ、私たちの手法が注目される」と話すが、その意図はどこにあるのだろうか。本稿では、清水氏にRMLのこれまでの歩みや、会計事務所との今後のアライアンスについてお話を伺った。(写真撮影:市川法子)
保険と証券を活用した資産形成コンサルティング
―― 独立した立場から中立的なファイナンシャルアドバイスを行っているRML株式会社の活動は、単なる保険代理店の枠を超えていることで大きな注目を集めています。また、同社は現在多くの会計事務所とのアライアンスを展開しています。
本日はこうした取り組みについて、同社の代表である清水英孝氏にお話を伺います。まずは、貴社の足跡をご紹介いただけますか。
清水 RMLは平成12年の5月創業です。ちょうど当時は金融ビッグバンが少し落ち着き、日本の金融機関におけるさまざまな垣根が取り払われるようになったころです。
例えば、生命保険会社と損害保険会社を兼業できるようになりました。そのなかで、乗合代理店が生まれました。
―― 独立の経緯はどのようなものですか。
清水 前職は外資系の保険会社に勤めていましたが、欧米型のIFAをモデルとした事業を行いたいと考え独立しました。保険と証券の融合による富裕層向けの金融コンサルティングを展開したいと考えておりました。