有和税理士事務所 所長 税理士/株式会社インプルブ 代表取締役 有和寛之
株式会社インプルブ(鳥取県米子市)は、同市の有和税理士事務所を母体とするコンピュータシステムの開発・販売会社である。同社が開発したクラウドシステム「らくらく税理」は、会計事務所の各種業務における確認作業をナビゲーションすることで、業務の標準化と円滑化を実現し、若手スタッフの育成にも役立つ。さらに、申告書に添付する書面を、民法の規定に基づく正しい手順で自動生成できるという特徴を持ち、書面添付制度があらためてクローズアップされる近年、導入する会計事務所を着々と増やしている。同社の代表取締役で有和税理士事務所の所長でもある有和寛之氏(写真)に、システム開発の経緯や導入により得られる効果などについて伺った。
事務所全体のレベルアップを実現する「らくらく税理」
―― 「らくらく税理」は、記帳や計算書類作成、税務における確認作業をナビゲーションしてくれるクラウドシステムです。会計事務所の業務の標準化と円滑化を実現し、事務所の生産性が向上するだけでなく、若手スタッフの育成と事務所全体のレベルアップも図れます。
さらに、このシステムの大きな特徴のひとつは、税務調査の負担軽減につながる添付書面を自動的に作成してくれることです。
経験とスキルが求められる申告書への添付書面が、誰でも簡単に作成でき、画期的なICTツールとして、全国の会計事務所で着々と導入が進んでいます。
本日は、この「らくらく税理」を開発・販売する株式会社インプルブの代表取締役で、有和税理士事務所の所長である有和寛之先生にお話を伺います。
まずは事務所の沿革と「らくらく税理」の開発の経緯についてお聞きします。
有和 税理士登録したのは昭和58年3月です。同年に先代から事務所を引き継ぎ、今年で37年目になります。
私は所長として、事務所を近代化し、中小企業のお客様に貢献できるような会計サービスの提供を目指してきました。今も常に、お客様に本当に有益な会計情報を提供できているかを自問しながら仕事をしています。
そのなかで分かったのは、よい仕事をするにはよいスタッフを育てなければならないということです。理想は、所長と同レベルの仕事をこなせるスタッフの育成です。