株式会社タクトコンサルティング代表取締役社長/税理士法人タクトコンサルティング代表社員の玉越賢治先生
株式会社タクトコンサルティング(東京都千代田区)は、資産税特化型事務所として30年以上の実績を持つ日本有数のコンサルティングファームである。相続・事業承継など資産税に関わる幅広い周辺業務にいち早く着目し、難易度の高い相続や事業承継案件を数多くこなすことで、膨大な知識とノウハウを蓄積してきた。ここ数年はそのノウハウを生かし、全国の会計事務所との業務提携を進め事業の柱に育てつつある。今回の取材では、同社代表の玉越賢治氏(次ページ写真)に、直近の取り組みや同社との提携により会計事務所が得られるメリットなどについて伺った。(写真撮影:市川法子)
創業34年を迎える資産税の専門家集団
―― 株式会社タクトコンサルティングは、相続・事業承継など資産税の分野では日本トップクラスのコンサルティングファームです。母体である税理士法人タクトコンサルティングは、スタッフ全員が有資格者であり、資産税のプロとして数多くの相続や事業承継の案件を手掛けてきました。
ここ数年は全国の会計事務所との業務提携を進め、それらの事務所の顧問先が抱える相続・事業承継における問題解決のために、長年培ったノウハウを提供しています。
本日は、両社の代表を務める玉越賢治先生に、前回の取材(2017年4月号)以降の直近の取り組みや今後の事業戦略などについて伺いたいと思います。
まずは貴社の沿革について、あらためて簡単に紹介していただけますか。
玉越 タクトコンサルティングはもともと、現会長の本郷尚が昭和50年に横浜で立ち上げた本郷会計事務所が始まりです。昭和58年にはコンサルティング部門として株式会社本郷会計を設立しています。
昭和61年、いわゆる平成バブルの少し前に、本郷が資産税に特化した仕事がしたいということで、当時のお客様を地元の先生方にお願いして東京に事務所を移転しました。その翌年、株式会社タクトコンサルティングに社名変更しています。
東京に出てきた当初、資産税の仕事といえば、平成バブルで不動産が注目されたこともあって、不動産の譲渡や買い替え・交換など不動産の移動に関わる税務が中心でした。
しかし、バブルがはじけて不動産が動かなくなると、不動産税務の仕事は急速に減っていきました。その際、相続税に注目し、相続税の申告業務を始めたのはこの頃です。