クリプトリンク株式会社 代表取締役 税理士 八木橋泰仁
取締役 開発本部長 横山孝良
クリプトリンク株式会社(東京都千代田区)は、簡単に仮想通貨の収支計算ができるクラウド型ツール「CryptoLinC」を開発・提供する企業だ。「CryptoLinC」の最大の特長は、税理士が中心となって開発されたプロダクトだという点にある。クリプトリンクの代表である八木橋泰仁氏は、自身も税理士法人の代表社員を務める税理士である。平成29年には仮想通貨の取引が世間から大きな注目を集めた。しかし、仮想通貨取引の税務計算は極めて煩雑であり、会計事務所も対応に苦戦しているのではないだろうか。同社が提供する「CryptoLinC」は、各仮想通貨取引所のデータをインポートすれば、簡単に確定申告用の収支計算が行える。さらに、法人企業には会計仕訳データへの落とし込みも行い、既存の会計ソフトとの連携も可能である。本稿では、これらの機能を持つ「CryptoLinC」や、クリプトリンクが中心となって活動を続ける仮想通貨に関する研究会について、同社の代表取締役である八木橋泰仁氏(写真右)、開発を牽引する横山孝良氏(同左)にお話を伺った。
仮想通貨取引のクラウド型計算システムを開発
―― クリプトリンク株式会社は、税理士法人ファシオ・コンサルティングで代表社員を務める八木橋泰仁氏により設立されました。同社は仮想通貨取引の税務申告を支援するクラウド型サービスを運営しています。
本日はクリプトリンクの代表取締役である八木橋氏と、取締役であり開発本部長を務める横山孝良氏に、このサービスについてお話を伺います。
まずは、八木橋先生の足跡をご紹介いただけますか。
八木橋 私は、もともとは大手の生命保険会社に勤めていました。業務は税務と全く関係のない領域でした。私はこの保険会社で働きながら勉強し、税理士の資格を取得しました。
学生時代から手に職をつけていたほうがいいと考え、その当時は公認会計士を目指していました。ただ、残念ながら合格できなかったので就職を選びました。それでも、大学時代に会計を勉強していたので、保険会社に勤務しながら勉強を続けていました。そして平成17年に退職し、税理士として開業しました。