新開税理士事務所(広島県広島市)は、MAS監査サービスに力を入れている会計事務所である。MAS監査専門会社の株式会社ビジネスサポート・クリエイトを通じて、地域企業にきめ細かな経営指導をしてきた。今回の取材では、新開税理士事務所所長の新開好江氏(写真)と、ビジネスサポート・クリエイト会長の藤井晃明氏、同社長の持田光宏氏にMAS監査サービスへの取り組みについて伺った。併せて、ビジネスサポート・クリエイトのMAS監査サービスを導入している株式会社ナカハタ社長の中畑晃治氏、同専務の中畑忠彦氏に、「将軍の日」やMAS監査の意義についてお話をお聞きした。
※本稿は、弊誌が提携する株式会社日本BIGネットワークの機関誌「Ja-BIGジャーナル」冬号(2017年1月25日発行)に掲載されたものです。

「将軍の日」の自社開催で、MAS監査への取り組みを強化

―― 本日は新開税理士事務所の新開先生と、関連会社である株式会社ビジネスサポート・クリエイトの藤井会長、持田社長にお話を伺います。まずは、新開税理士事務所の概要をご紹介ください。

新開 当事務所はお客様に健全な発展をしていただくことで社会に貢献し、その活動の結果得られた利益を人材に投資して、事業と雇用の拡大を図っていくことを理念としています。現在、職員は約15名いますが、その家族をも含めた全員の幸福を考えています。

―― 開業からここまでの歩みはいかがでしたか。

新開 開業は平成3年で、当時はバブル期でした。税務・会計一本のスタートでしたが、すぐにお客様もついてくださり、滑り出しとしてはまずまずだったと思います。ところが、山一證券が倒産し、金融ビッグバンが始まると、顧問先から「融資を受けられない」というご相談を受けるようになりました。
 私も対応に追われ、エクセルで提案書を作って銀行へ提出するなどしていたのですが、銀行を動かすのは至難の業でした。
 そのような状況を打開してくれたのが、株式会社MAP経営の経営シミュレーションソフトです。これを活用することで、顧問先の経営状況を金融機関に説明できるようになり、少しずつ融資を受けられるようになっていきました。
 岩永經世先生には、MAP経営がご縁でお目にかかりました。新ビジネスモデル研究会(NBM)のセミナーでお会いしたのが最初になります。先生の講演をお聴きし、日本の中小企業を元気にしたいという熱い思いに胸を打たれました。この先生と一緒に中小企業を支援していこう。そのような思いでNBMへ入会し、職員も巻き込んで勉強を始めました。さらに、お客様には「将軍の日」への参加を勧め、経営支援に取り組んできました。
 今では事務所にセミナールームを設けて「将軍の日」を自社で開催しています。これにより、お客様一人ひとりとじっくりと向き合うことができるようになりました。試行錯誤しながらも徐々に成果は出てきていますし、何より職員の自信につながっていっています。

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