グレース代表
ビジネスマナーコンサルタント・イメージコンサルタント
福山 真由美

いまさら聞けないビジネスマナーで一番問われるのが「身だしなみ」です。服装の乱れは心の乱れといわれますが、なかなかここに立ち返る機会がないと、クライアントからも相談されます。

お客様から信用・信頼を得るにはどのような身だしなみが必要か

特に勤続年数5年から10年の社員や管理職といわれる層は、経営者側から見れば戦力として動いてもらっているので、いまさら服装や身だしなみに関して口を出すことに躊躇されることがあるそうです。いわゆる「スタイルの確立ができている」というような言葉で、気になる部分をうやむやにしてしまっている傾向があります。一度身についてしまった習慣は、そう簡単に修正できないからです。
お客様の立場からすれば、これは全くの見当違いです。初めて会う先生、事務員さんの身だしなみは、その人自身の経歴や人柄などの背景を推測させます。事務所全体のイメージとして良いか悪いか、好きか嫌いかを判断することがあります。
先日の新入社員研修(士業業界にて)は、新卒に交じり勤続3年目くらいまでの中途採用入社の社員と合同で行いました。ビジネスマナーに対する共通認識を持ってほしい、また大手企業との取引が増えつつあるので、しっかりと個人についてチェックしてほしいという要望がありました。私からは発表する際の言葉遣いや、研修会場に入ってくるときの挨拶の声の大きさから既にチェックは始まっているので、受講される方にとってはかなり面倒くさい研修だと思います。中途入社の方もマナー研修を受けるのが初めてということが多いようです。
一方通行のレクチャーだけの研修では皆さんすぐに飽きてしまいますので、グループで清潔感のある身だしなみをしていると思う人を代表にして、なぜ清潔で品があるのかを説明してもらいました。チェック項目は襟やそでの汚れにまで着目して進める内容です。身だしなみ基準を知っていても実際に体現しているかどうか、他の人の身だしなみをじっくり見つめることで毎日の行動習慣に変化がもたらされます。発表の時間になり、前髪もしっかり整え、誠実さが前面に出ている新入社員から自身について質問がありました。

こちらは 実務経営研究会会員 用記事です
すべての記事が読める「実務経営研究会会員(有料)」へご登録いただくと続きをご覧いただけます。