70年超の歴史を誇り、税理士法人など7法人を擁する大型老舗事務所・ゆびすいグループ(大阪府堺市)と、AIなど最先端技術で業務効率化のソリューションを提供するfreee株式会社(東京都品川区)が、社会福祉法人会計基準に対応したクラウド会計ソフトの共同開発を進めている。「クラウド会計ソフト freee」で公開しているfreee APIを、約2600の公益法人を顧問先に抱えるゆびすいグループのクラウドシステムとデータ連携し、社会福祉法人の経理業務効率化を目指している。この「社会福祉法人向けクラウド会計ソフト」は、今春リリースされる予定である。両社は新システムの普及を通じ、深刻な人手不足に悩む社会福祉法人の支援拡大を目指す方針だ。社会福祉法人向けクラウド会計ソフトの概要と今後の取り組みについて、ゆびすいグループ代表の澤田直樹氏(写真右)と税理士法人ゆびすいでこのプロジェクトを担当する野口貴彦氏、freee株式会社代表取締役社長の佐々木大輔氏(写真)にお話を伺った。

業界を牽引する老舗税理士法人とクラウド会計ソフトベンダー

―― 本日は、税理士法人ゆびすいと、freee株式会社が共同で開発中の「社会福祉法人向けクラウド会計ソフト」を中心に、ゆびすいグループの澤田代表と同社システム開発担当の野口さん、そしてfreeeの佐々木社長のお三方にお話しいただきます。まずは、ゆびすいグループの沿革について、澤田代表に伺います。

澤田 税理士法人ゆびすいは、昭和21年に指吸千之助が大阪・堺で開業したのが始まりで、創業71年になります。現在、ゆびすいグループとして堺本社、大阪、東京、福岡、岡山、和歌山、名古屋、仙台の全国8拠点、7法人の250人体制で、税務・会計から経営コンサルティングや登記、労務、ソフト開発まで多岐にわたる事業を展開しています。
また、私で8代目になりますが、創業当初から「顧問先と共に繁栄するゆびすいグループ」をモットーに掲げ、社員の成長を重視する社風が今日まで引き継がれ、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士などを擁する専門家集団「ゆびすいグループ」の形成に至っています。

―― ありがとうございます。では佐々木社長にfreee株式会社の近況について伺います。

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