今年で創業50年になる税理士法人久保田会計事務所(京都市中京区)。「企業と人の継続発展を支援して社会に貢献する」を理念に掲げ、20年前から経営計画をベースにした顧問先企業の経営支援を展開してきた。現在は、5人の専属スタッフからなる経営支援事業部を設立し、税務部門と経営支援部門の両輪で顧問先をサポートしている。今回の取材では、税理士法人久保田会計事務所所長の久保田博之氏(写真右)、同経営支援事業部主査の川岸憲夫氏(写真左)に、未来会計に軸足を置いた経営支援サービスについて伺った。併せて、顧問先である株式会社マルナカ商会(京都市中京区)代表取締役の中川貴之氏(写真中央)に、会計事務所との二人三脚による経営改善への取り組みについてお聞きした。
※本稿は、株式会社日本BIGネットワークの機関誌「Ja-BIGジャーナル」春号(2017年4月25日発行)に掲載されたものです。

未来会計を取り入れ、 税務から経営支援へシフト

―― 本日は、税理士法人久保田会計事務所所長の久保田先生と、経営支援事業部主査で税理士の川岸先生、そして顧問先である株式会社マルナカ商会の中川社長にお話を伺います。 まずは税理士法人久保田会計事務所の沿革と経営理念についてお聞かせください。

久保田 当事務所は、今年でちょうど創業年になる京都の会計事務所です。現在の所員数は25名、うち8名が税理士です。「企業と人の継続発展を支援して社会に貢献する」を理念に掲げ、中小零細企業の継続・発展を支援することで、社会貢献を目指してまいりました。
私が入所したのは今から30年ほど前になりますが、その当時はバブル期をまたいで、まだまだ税務トラブルの多い時代でした。先代である父は国税のOBということもあり、税務に強い事務所として知られていました。
ただ、既にそのころから経営に関するご相談が増えてきており、私自身は先代のスタイルをそのまま引き継ぐことに疑問を感じ始めていました。実際、税務より経営に関するご相談が圧倒的に多かったのです。それで税務から経営支援へのシフトを模索し始め、その流れのまま十数年前に事務所を引き継ぎました。

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